「味噌」

「味噌」

category:調味料の知恵袋

2017年6月27日

 

①味噌汁

日本人にとって味噌は、欠かせない発酵調味料です。

最近、手軽に味噌汁が作れる「味噌玉」が人気です。

味噌を構成する五味は、塩味・甘味・酸味・苦味・うま味です。

味噌が美味しいのは、味覚の全てを感じるからです。

味噌の起源は古代中国の「醤(ひしお)」、「豉(し)」だともいわれています。

紀元前700年頃、中国・周王朝時代には、醤をつくる役人がいました。

日本に伝えられたのは、飛鳥時代の7世紀頃といわれていますが、詳しいことは分かっていません。

醤(ひしお)という文字が日本で初めて見られるのは、「大宝律令」(701年)です。その中に中国にはない未醤(みしょう)という文字が見られます。

その後、「みしょう」→「みしょ」→「みそ」と変化していったようです。

奈良時代、味噌は栄養の補給や消毒、殺菌など薬としても使われていました。

平安時代、味噌は調味料というよりも食べ物につけたり、なめたりして、そのまま食べていました。

庶民の口には入らない貴重品でした。

鎌倉時代になってから、味噌をすりつぶし、溶かした汁(味噌汁)が作られるようになり、この味噌汁の登場で「一汁一菜」という鎌倉武士の食事の基本ができ上がりました。

室町時代になると、味噌汁は庶民にまで広がり、農家は自家製の味噌を作るようになり、大豆の生産量が増えました。

戦国時代では、武将たちは戦場での食料に必ず栄養食として味噌を持ちました。干すか焼くかして丸め、俵などに入れて各人が腰にぶらさげました。

そこで武田信玄は「信州みそ」、豊臣秀吉、徳川家康は「豆みそ」、伊達政宗は「仙台みそ」というように、味噌づくりをすすめました。

江戸幕府を開いた徳川家康は、当時の平均寿命が37~38歳だった時代に、75歳まで長生きをしました。

その理由に具だくさんのみそ汁を毎日飲んでいたからだといわれています。

現代、味噌は日本だけではなく、海外で健康食として注目されています。アメリカ・韓国・カナダ・台湾・オーストラリアなどに輸出されています。

味噌は大豆を煮る、あるいは蒸して麹と塩を混ぜ、発酵・熟成させて作ります。

麹菌は国菌で「アスペルギルス・オリゼー」という指定された菌です。

味噌は畑の肉といわれる大豆を原料にしているため良質なたんぱく質源です。

また、大豆には動脈硬化の予防効果がある大豆レシチンや、抗酸化作用が高いサポニンなどが含まれています。

そのような大豆を味噌に加工すると、これらの栄養素が、大豆を普通に食べる時よりも、より一層吸収されやすくなります。

さらに、味噌を料理に使えば魚などの生臭さを消す効果や、香ばしい香りをつける、食材を長期保存させられるなどの利点があります。

味噌は1種類で使うより、複数の種類をブレンドすると、まろやかさが出て美味しくなります。

味噌は常に発酵が進んでいるので、冷蔵保存にします。

市販の味噌の上にのっている紙は、味噌が空気によって酸化され、変色や味の落ちるのを防ぐためのものなので捨てないでください。

また、味噌の保存は冷凍保存が理想的です。

味噌は冷凍しても凍らないので、すぐ使えます。発酵を止めることができたら、風味は長期間保たれます。

沖縄県民(那覇市)1人が1年間に1.75kgの味噌を消費して、全国20位です。(総務省統計局「家計調査」平成28年結果)

味噌を使った料理は、味噌汁や西京焼き、味噌カツのソース、田楽味噌、ナス味噌炒め、味噌煮込みうどん、根菜汁など。

沖縄料理では、かちゅー湯やゴーヤーンブシー(ニガウリの味噌煮)、アンダンスー(油味噌)、イナムドゥチ(白味噌仕立ての豚汁)など。

味噌の原料の塩は、塩味をつけるだけではなく、微生物の繁殖を抑制し保存性を高めます。味噌の味を引き締めて美味しくまとめるのは塩です。

味噌に関することわざには、「味噌は医者いらず」、「味噌汁は朝の毒消し」、「味噌汁は不老長寿の薬」といわれます。

昔から味噌は私たちの健康を守ってくれる効果があるという意味です。

かちゅー湯や味噌玉は、簡単に味噌を摂ることができます。

毎朝、一杯飲みたい健康味噌汁です。

味噌を健康長寿な食事作りに毎日摂り入れましょう。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

同じカテゴリの記事

同じカテゴリの投稿は見つかりませんでした。