沖縄の夏野菜 ナーベーラー(和名:ヘチマ 科名:ウリ科)

沖縄の夏野菜 ナーベーラー(和名:ヘチマ 科名:ウリ科)

category:料理のあれこれ

2017年7月11日

991m

 

ヘチマはゴーヤーとともに沖縄の夏には欠かせない食材です。味噌煮や炒め物、味噌汁の具、酢味噌かけなどに使われます。

ヘチマのまろやかな甘味は食欲をそそりますので、夏バテ解消に役立ちます。

沖縄県や九州の一部では、ヘチマの若い果実を野菜として栽培しています。

他の地域では、昭和初期にヘチマ果実の繊維から入浴用たわしや垢すりなどに用いる目的で栽培されていました。

ヘチマは、現在世界の熱帯や温帯地域で栽培され、また逸生したものが自生していますが、きわめて古くから栽培されていました。

そのために、原産地を特定することは難しいとされていますが、西部アジア地帯すなわちアラビア地方に発し、各地に伝わったものと考えられています。

中国へは、紀元600年ごろに伝わりエジプトでは10世紀ごろからアラビア語のLuffの名で栽培され始めたといいます。

我が国へは350年前くらいに中国を経て伝来しました。

沖縄へは、江戸時代前期に渡来したといわれています。

またヨーロッパへは1739年に入ったといわれます。

かつて日本は、ヘチマの重要な産地で、戦前から繊維用ヘチマの輸出が行われていました。

現在はブラジルが世界的産地です。

インドで、ヘチマはトカドヘチマとともにきわめて普通の野菜となっており、マレーをはじめ東南アジアでも栽培は普遍化しています。

沖縄方言(沖縄全域)では「ナーベーラー」、八重山方言では「ナベーラ」、宮古方言では「ナビャーラ」と呼ばれています。

ナーベーラーは、鍋羅(なべら)の意味で、羅(あ)み織られているような繊維で鍋を洗ったことに因み、中国語の別名洗鍋羅瓜からの派生といわれています。

沖縄県内の主生産地は、南風原町、八重瀬町、糸満市です。

特に、南風原町は食用ヘチマの生産量が日本一です。

南風原町で生産されるヘチマを「はえばる美瓜(びゅうりー)」と呼んでいます。「はえばる美瓜レシピコンテスト」などのイベントが開催されています。

ヘチマの旬は5月~9月です。

ヘチマの品種は、果実が1m以上になる長形種と25cm前後の短形種に分かれています。

長形種はヘチマ水とたわしの材料として使われ、短形種は食用として営利栽培されています。

食用には開花から2週間頃の若い実を使用します。

生育温度が10℃~40℃位と適用範囲が広く、草勢と根張りが強健であるので、沖縄では古くから、夏場の大干ばつにも耐えて生産される重要な作物です。

ヘチマの栄養成分(100g当たり)エネルギー16kcal、水分94.9g、カリウム150mg、ビタミンC5mg、葉酸92μgです。(「日本食品標準成分表2015年版」より)

ヘチマの機能性成分を利用したのが、ヘチマ水です。

ヘチマ水は、ヘチマサポニンを含み、皮膚細胞を活性化し、ほてりに効く抗炎症作用があります。

さらに硝酸カリウムが痰きりや咳止め、利尿効果があります。他にも、ペクチンや多糖類タンパク質(アミノ酸)を含み、肌に栄養と潤いを与えます。

中国の『本草綱目』(李時珍、1578年)に、ヘチマは「煮て食えば、熱を除き、腸を利す。(中略)風を去り、痰を化し、血を涼し、毒を解し」と記載されています。

民間療法では、昔から飲み物や塗り薬として用いられてきました。

飲み物では咳止めや利尿に効果があると言われ、塗り薬としては、あせも、ひび、あかぎれ、日焼けの後の手入れに使われてきました。

おいしいヘチマの選び方は、若い実を選ぶことが大切です。

小さくても熟したものは筋ができて食用として向かないです。

花のあとがみずみずしいものがよいです。

保存方法は、ヘチマの水分をキッチンペーパーで取り、その後新しいキッチンペーパーでくるんで、その上から新聞紙で包んで冷蔵庫で保存します。

早めに調理します。

ヘチマは傷つきやすいので、衝撃を与えないようにします。ビニール袋に入れると水滴がついて傷みやすくなりますので注意しましょう。

ヘチマ料理は、味噌で調味することが多いのですが、塩で調味するのも美味しいです。

株式会社青い海ホームページのレシピ集に「ヘチマとアサリの炒め物」が掲載されています。

チャレンジされてみてはいかがでしょう。

夏本番!ヘチマを食べて夏バテを予防しましょう!

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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