「醤油」

「醤油」

category:調味料の知恵袋

2017年7月25日

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醤油は、日本料理の基本となっている調味料です。

醤油は、「塩味」、「甘味」、「酸味」、「苦味」、「うまみ」の五味すべてをもっています。

「大豆+小麦+麹」に食塩水を加えて発酵させたものです。6~9か月前後の醸造で造られる日本独特の調味料です。

醤油の原料の基礎となる調味料は塩で、そこに発酵した素材が加わっています。

塩は保存のために入れますが、もし塩がなければ大豆と小麦の発酵物であり、だしになります。

醤油のルーツは、古代中国の醤(ひしお・ジャン)であるといわれています。

醤は広義に「食品の塩漬け」を指します。

醤には、草醤(くさびしお)、魚醤(うおびしお)、肉醤(ししびしお)、穀醤(こくびしお)などがありました。

醤油は、米・麦・大豆を使用した穀醤が原型といわれています。

日本に、醤が伝わったのがいつごろか明らかではありませんが、701年大宝律令によると宮内庁の大膳職に属する「醤院(しょういん)」で大豆を原料とする「醤」が造られていたとされています。

その後、信州の禅僧・覚心が1254年に中国から持ち帰った金山寺味噌の製法から、味噌作りが開始されました。

紀州・湯浅の村人にその製法を教えている内に、この醤からしみ出す汁がとてもおいしいことに気づき、今でいう「たまり醤油」になったといわれます。

紀州・湯浅で生まれた醤油の製法は、その後も発展しました。

1580年ごろには、日本で最初の醤油屋さんと思われる玉井醤が、味噌・醤油業を始めたといわれ、1588年には紀州から100石(約1800L)のたまり醤油が大阪に送られた記録が残っています。

現在、醤油を製造するメーカーは全国に約1500社あります。

醤油の主な生産地は、千葉県の野田と銚子で濃口醤油を作っています。

醤油にはたくさんの種類がありますが、日本農林規格(JAS)によって大きく5つに分類されています。

「濃口醤油」、「薄口醤油」、「たまり醤油」、「白醤油」、「再仕込み醤油」です。

醤油生産の約8割が濃口醤油で、単に醤油といえば濃口醤油を指すことが多いです。

店頭には、たくさんの醤油が陳列されています。

「丸大豆醤油」

普通の醤油は、脱脂加工大豆で造られているものが多いですが、丸大豆醤油と記載のものがあります。

これは、大豆を丸ごと使っているため、大豆の油分が含まれ、まろやかな甘みがあります。

「生醤油(なましょうゆ)」

醤油は基本的に火入れ(加熱処理)をして造ります。生醤油は、火入れをしないで造るので、搾ったままの新鮮なおいしさが味わえます。

鮮やかな赤色をしているので、煮込み料理より、さっと短時間加熱する料理に向いています。また、香りも味も穏やかです。

炒め物やチャーハンなどに使うのがおすすめです。

醤油の選び方ですが、「本醸造」(100%天然醸造)の表示のあるものを選ぶことが大切です。

また、うま味成分である窒素含有量が濃口1.5%以上、薄口1.5%以上のものにはJASマークとともに「特級」の表示があります。

醤油の保存は、開栓前なら常温保存でよいです。

開栓後は、冷蔵庫で保存します。醤油は空気に触れると酸化するので、香りや風味が保たれる1か月程度で使い切るのが理想的です。

沖縄県内にも醤油メーカーがあります。

沖縄特産のシークヮーサー入りの醤油や最近ピパーチ醤油(石垣・宮古島限定)も新発売されました。

沖縄県民(那覇市)1人が1年間に1.45Lの醤油を消費して、都道府県ランキングでは全国47位です。(総務省統計局「家計調査」平成28年結果)

醤油の役割には、次の6つがあります。

(1)味をつける。

(2)だしの風味・うまみ・香りを引き立てる。

(3)香ばしい風味をつける。

(4)塩味をやわらげる。

(5)肉や魚の生臭みを消す。

(6)色をつける。

(7)保存性を高める。

濃口醤油の塩分は100g当たり14.5g。薄口醤油は、濃口醤油に比べて色が薄いのですが100g当たりの塩分は16gと高いです。(日本食品標準成分表2015年版より)

また、最近では醤油をベースにした減塩醤油やだし入り醤油なども販売されていますので、健康面や嗜好によって使い分けることできます。

濃口醤油は煮物、薄口醤油は炊き込み御飯、たまり醤油は照り焼き、生醤油は野菜炒めなどと、料理によって使い分けることは醤油を上手に使い分ける方法です。

沖縄料理では、ラフテーには濃口醤油、ミヌダルはたまり醤油、野菜チャンプルーには生醤油と、使い分けると料理の美味しさも一段と豊かになるでしょう。

毎日の食事作りに醤油を活用し、特に夏場のこの時期は保存性がありかつ美味しいお料理を作りましょう。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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