かつお節

かつお節

category:料理のあれこれ

2018年2月13日

 

かつお節は、日本料理のだし素材として欠くことのできないものです。

世界で一番堅い食品でもあります。

沖縄県民にとってのだしと言えばかつおだしです。

また、「かちゅー湯」というお椀にけずり節と味噌を入れて、湯を注ぐだけでできる簡単な味噌汁を飲むことも多いです。

風邪気味のときや二日酔いによいと昔から飲まれています。

かつお節の産地は、鹿児島県の枕崎市、静岡県の焼津市、高知県の土佐市などです。

県内では本部町、宮古島市伊良部や石垣島などにかつお節工場があります。

種類は荒節と枯れ節があります。

荒節は、「かつおの削り節」や「花かつお」と表示されているものでカビ付けされていないものです。

1カ月ほどで仕上げます。

家庭料理向けで、味噌や醤油などの濃い味にも負けない強い風味があります。

枯れ節は、荒節の表面のタールを取り除いたものに、カビ付けをしたもので、2回以上のカビ付けで枯れ節といい、4回以上のカビ付けをした節を本枯れ節といいます。

3カ月~半年かけて仕上げます。

上品な味でお吸い物やお雑煮のだしに向き、またおひたしの上からかけたりします。

かつお節の栄養成分は、100g当たりエネルギー356kcal、水分15.2g、たんぱく質77.1g、脂質2.9g、炭水化物0.8gカリウム940mg、カルシウム28mg、リン790mg、鉄5.5mg、ビタミンD 6.0μg、食塩相当量0.3gです。(日本食品標準成分表2015年版 )

栄養素の特徴は、必須アミノ酸9種類を全て含んでいること、赤ちゃんの成長に必要なヒスチジンを多く含みます。

けずり節には血圧を正常の保つタウリンが含まれています。

かつお節のうまみはイノシン酸と少量のグルタミン酸です。

かつお節の香り成分は320種類以上あるといわれています。

かつお節の香り成分は、多種類の複合体であるために、人工的にかつお本来の香りを合成することは難しいとされています。

選び方は、枯れ節の場合茶褐色のカビが均等につき、へこみや傷がないもの、尻尾の部分にシワがないものを選びます。

2本を合わせてたたいて鋭利な音がするものを選びましょう。

保存は、かつお節の場合も削り節の場合も、冷蔵庫で保存します。

かつおだしを取ったら、だしの保存は冷蔵庫で1~2日、冷凍庫なら7日くらい保存できます。

沖縄のかつお削り節の消費量は全国一です。

平成28(2016)年は県民1人が1年間にかつお節を108g消費しています。

2位の三重県の約2倍の消費量です。(平成28年 総務省家計調査)

かつお節の製造工程は、かつおを解凍し、頭・内臓を取る、煮る(煮熟)、骨を取る、煙で燻し乾燥させる(焙乾)、かつお荒節の完成、節の表面を削り取る、熟成発酵(カビ付け)、かつお枯れ節の完成の順になります。

先日、本部漁業協同組合のかつお節工場へ視察に行きました。

本部町は「カツオの町」として発展した町です。

本格的なかつお漁が始まったのは1904年です。

同時にかつお節の一大産地でした。

昔はかつお節工場が数軒ありましたが、かつおの漁獲量の減少や漁業者の高齢化と需要の減少により、昔のような活発さはなくなりました。

現在は本部漁業協同組合のかつお節工場のみ(本島唯一)となりました。このかつお節工場では、毎年10月~2月までの5カ月で1年分のかつお節を製造しています。

かつお節工場で働く人は8名~10名です。

近所の主婦が中心で70歳から80歳近くまでの女性たちです。

熟練した技とチームワークでかつお節製造が行われています。

かつおの荒節と焼きなまり節を製造しています。

見学も可能です。

手間暇をかけ愛情を注がれて作られた美味しいかつお節やなまり節は一度食べると忘れられない味です。

今後も本部町の食文化のシンボルとして、かつお節工場が後世に継承されることを願いました。

日本料理は、世界で広がっています。

その中でも2016年フランスにかつお節工場が稼働し、本格的な日本料理のだしで吸い物や煮物などが作れるようになりました。

更に2017年には焼津市産のかつお節が欧州連合(EU)に輸出できるようになりました。

世界的にも日本料理のだし素材として知られるようになったかつお節ですが、沖縄料理の中にも上手に取り入れていきたいと思います。

沖縄では、豚だしと合わせて料理(イナムドゥチ、ジューシーなど)に使うことが多いです。

一番だしのとり方は、水(軟水)1ℓに対してかつお削り節を30g用意します。

鍋に水を入れ加熱し、沸騰直前に火を消して削り節を入れます。

1分~2分浸し、濾します。

一番だしの完成です。

吸い物、だし巻き卵、茶碗蒸しに使います。

最近では、子どものときからかつおだしの美味しさや香りを覚えてもらおうと、食育講座が開かれるようになりました。

皆様のご家庭でもかつおだしを取ってうまみの効いたおいしい料理で、健康に役立てましょう!

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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