「味噌」

「味噌」

 

①味噌汁

日本人にとって味噌は、欠かせない発酵調味料です。

最近、手軽に味噌汁が作れる「味噌玉」が人気です。

味噌を構成する五味は、塩味・甘味・酸味・苦味・うま味です。

味噌が美味しいのは、味覚の全てを感じるからです。

味噌の起源は古代中国の「醤(ひしお)」、「豉(し)」だともいわれています。

紀元前700年頃、中国・周王朝時代には、醤をつくる役人がいました。

日本に伝えられたのは、飛鳥時代の7世紀頃といわれていますが、詳しいことは分かっていません。

醤(ひしお)という文字が日本で初めて見られるのは、「大宝律令」(701年)です。その中に中国にはない未醤(みしょう)という文字が見られます。

その後、「みしょう」→「みしょ」→「みそ」と変化していったようです。

奈良時代、味噌は栄養の補給や消毒、殺菌など薬としても使われていました。

平安時代、味噌は調味料というよりも食べ物につけたり、なめたりして、そのまま食べていました。

庶民の口には入らない貴重品でした。

鎌倉時代になってから、味噌をすりつぶし、溶かした汁(味噌汁)が作られるようになり、この味噌汁の登場で「一汁一菜」という鎌倉武士の食事の基本ができ上がりました。

室町時代になると、味噌汁は庶民にまで広がり、農家は自家製の味噌を作るようになり、大豆の生産量が増えました。

戦国時代では、武将たちは戦場での食料に必ず栄養食として味噌を持ちました。干すか焼くかして丸め、俵などに入れて各人が腰にぶらさげました。

そこで武田信玄は「信州みそ」、豊臣秀吉、徳川家康は「豆みそ」、伊達政宗は「仙台みそ」というように、味噌づくりをすすめました。

江戸幕府を開いた徳川家康は、当時の平均寿命が37~38歳だった時代に、75歳まで長生きをしました。

その理由に具だくさんのみそ汁を毎日飲んでいたからだといわれています。

現代、味噌は日本だけではなく、海外で健康食として注目されています。アメリカ・韓国・カナダ・台湾・オーストラリアなどに輸出されています。

味噌は大豆を煮る、あるいは蒸して麹と塩を混ぜ、発酵・熟成させて作ります。

麹菌は国菌で「アスペルギルス・オリゼー」という指定された菌です。

味噌は畑の肉といわれる大豆を原料にしているため良質なたんぱく質源です。

また、大豆には動脈硬化の予防効果がある大豆レシチンや、抗酸化作用が高いサポニンなどが含まれています。

そのような大豆を味噌に加工すると、これらの栄養素が、大豆を普通に食べる時よりも、より一層吸収されやすくなります。

さらに、味噌を料理に使えば魚などの生臭さを消す効果や、香ばしい香りをつける、食材を長期保存させられるなどの利点があります。

味噌は1種類で使うより、複数の種類をブレンドすると、まろやかさが出て美味しくなります。

味噌は常に発酵が進んでいるので、冷蔵保存にします。

市販の味噌の上にのっている紙は、味噌が空気によって酸化され、変色や味の落ちるのを防ぐためのものなので捨てないでください。

また、味噌の保存は冷凍保存が理想的です。

味噌は冷凍しても凍らないので、すぐ使えます。発酵を止めることができたら、風味は長期間保たれます。

沖縄県民(那覇市)1人が1年間に1.75kgの味噌を消費して、全国20位です。(総務省統計局「家計調査」平成28年結果)

味噌を使った料理は、味噌汁や西京焼き、味噌カツのソース、田楽味噌、ナス味噌炒め、味噌煮込みうどん、根菜汁など。

沖縄料理では、かちゅー湯やゴーヤーンブシー(ニガウリの味噌煮)、アンダンスー(油味噌)、イナムドゥチ(白味噌仕立ての豚汁)など。

味噌の原料の塩は、塩味をつけるだけではなく、微生物の繁殖を抑制し保存性を高めます。味噌の味を引き締めて美味しくまとめるのは塩です。

味噌に関することわざには、「味噌は医者いらず」、「味噌汁は朝の毒消し」、「味噌汁は不老長寿の薬」といわれます。

昔から味噌は私たちの健康を守ってくれる効果があるという意味です。

かちゅー湯や味噌玉は、簡単に味噌を摂ることができます。

毎朝、一杯飲みたい健康味噌汁です。

味噌を健康長寿な食事作りに毎日摂り入れましょう。

沖縄の夏野菜 ゴーヤー (和名:ツルレイシ、ニガウリ 科名:ウリ科)

世界のゴーヤー展の写真2011.5.27 012

沖縄夏野菜の代表と言えば「ゴーヤー」です。ゴーヤーは、苦味と清涼感が特徴で夏バテを予防し、食欲増進に役立つと人気があります。

今朝(5/31)、沖縄産ゴーヤーの東京への出荷量が昨年過去最多(2002年以降)となったというニュースがありました。

要因について県は、農業用ハウスでの栽培で安定した出荷ができるようになったことや、沖縄料理の知名度が上がり本土でもゴーヤーを使用する飲食店が増えたことをあげています。

ゴーヤーの生産量は沖縄県が日本一です。

ゴーヤーの原産は、インドまたは熱帯アジアといわれています。日本の他にインドや中国、タイなどアジアの多くの国で、ゴーヤーは食べられています。

また、元々本州では「ニガウリ」として栽培と消費が定着していましたが、沖縄料理ブームや2001年連続テレビ小説「ちゅらさん」の影響もあり、

「ゴーヤー」または「ゴーヤ」という呼称が普及し、日本全国で一般的に使用されることが多くなりました。

沖縄方言(本島)では「ゴーヤー」、八重山方言では「ゴーヤ」、宮古方言では「ゴーラ」と呼ばれています。

ゴーヤーは1986年から開始した品種改良で一年中収穫できるようになったことと、品質の向上により1992年から本格的な県外への出荷が開始されました。

次の4種類がゴーヤーの代表的な品種と特徴です。

1.むるぶし(群星)・・・6月~8月の夏場に栽培され、害虫に強い品種です。

2.しおかぜ(汐風)・・・寒さに強く、真冬でもハウス栽培で収穫されるため、一年中食べられます。

3.しまかぜ(島風)・・・露地栽培用品種です。

4.なつさかり(夏盛)・・・暑夏に弱い「むるぶし」の欠点を補い、7月~9月の高温期でも品質が安定しています。

ゴーヤーの主な生産地は、今帰仁村、糸満市、名護市、豊見城市、南城市です。

ゴーヤーの旬は4月~9月。毎年5月8日は「ゴーヤーの日」、沖縄県とJA沖縄経済連が制定しました。

5月8日から8月5日(裏ゴーヤーの日)までの期間、沖縄県内でゴーヤーのイベントが開催されています。

ゴーヤーの栄養成分は、100g当たり水分94.4g、エネルギー17kcal、カリウム260mg、ビタミンC76mg、葉酸72μgです。

(「日本食品標準成分表2015年版」より)ゴーヤーのビタミンCは加熱に強く、疲労回復効果があります。

ゴーヤーの機能性成分では、苦味成分のモモルデシンやククルビタシン、アデニンによる食欲増進効果、夏バテ防止効果があります。

他にもモモルカロシドやサポニンはガン抑制効果、チャランチンが高血圧抑制作用、カロテンが目の健康維持やガンの予防などの多様な効能があります。

但し、脾胃虚寒(胃腸の働きが弱くなって起こる冷えや寒気)の人はゴーヤーの摂取を控えめにします。

民間療法として、ゴーヤーの花と根は煮て下痢止めに、種子は強壮剤、葉は食材や風呂に入れて汗疹に用いられてきました。

ゴーヤーは、苦味が特徴ですが一度塩でもんで洗ってから料理することで、苦味がやわらぎます。

ゴーヤーのワタは苦くありませんので料理に使えます。

インドではゴーヤーのワタや種を食べますが、皮やイボイボは取り除いて料理します。

逆に日本では、ワタや種を取り除いてから料理して食べます。

実は、ゴーヤーの種を包んでいる衣(種衣)には、話題の抗酸化物質ビタミンCが一番多く含まれ、次にワタ、果肉という順になっているのです。

インドのゴーヤーの食べ方の方が日本よりもゴーヤーのビタミンCを上手に摂ることができるのです。

ゴーヤー料理には、ゴーヤーチャンプルー・ゴーヤーンブシー・ゴーヤーの天ぷら・ゴーヤーの肉詰め・ゴーヤーサラダ・ゴーヤーの漬物・ゴーヤーカレーなどがあります。

これから夏本番です。ゴーヤーを食べて夏バテを予防しましょう!