トウガラシ(ナス科 トウガラシ属)

トウガラシ(ナス科 トウガラシ属)

          

 

沖縄では小ぶりで非常に辛い「キダチトウガラシ」が一般的で、島トウガラシと呼ばれ親しまれています。

南アメリカ原産の多年生作物で、日本へは16世紀頃中国から渡来し、沖縄には18世紀前半までには導入されていたようです。

熱帯から温帯まで栽培されています。

島トウガラシの方言名はコーレーグス・コーレーグース・コーレー(沖縄県全域)・クース(八重山)などがあります。

完熟した島トウガラシの実を丸ごと泡盛に漬け込むと、独特の香りが出て辛味もマイルドになりコクが出ます。

これを「コーレーグス」方言名と同じ名称で呼んで沖縄そばの調味料として利用します。

このコーレーグスは、ハワイに移民した沖縄県民が帰郷時に伝えたチリペッパーウォーターをヒントに作ったという説もありますが正確な起源は不明と言われています。

これは、刺身醤油やチャンプルー、味噌汁、パスタ、ラーメン、ピザなどにも使えます。

辛いので、使用量は1滴ずつ加えて、入れ過ぎないように注意しましょう。

「コーレーグス」の作り方

<材料>

島トウガラシ:適量

泡盛30度:適量

①   赤く熟した島トウガラシを洗い水気を切り、陰干しする。

②   空き瓶に島トウガラシを入れ、泡盛を注いで蓋をする。(最低10日位)

③   数か月で良い風味と色合いとなる。数年経つと赤味は消えるが独特の香ばしさを増す。

トウガラシ(生)の栄養成分は100g当たり、エネルギー96kcal、水分75g、たんぱく質3.9g、脂質3.4g、炭水化物16.3g、食物繊維10.3g、カリウム760mg、鉄2.0mg、βカロテン当量7,700μg、ビタミンE9.2mg、ビタミンK27mg、ビタミンC120mgです。(日本食品標準成分表2015年版)

トウガラシには風邪予防や疲労回復・免疫力アップに役立つビタミンCが多く含まれています。

また、抗発ガン作用のあるβカロテンや抗酸化作用の強いビタミンEが多く含まれています。

但し、食べ過ぎますと胃腸に刺激が強いのでとり過ぎないように気を付けましょう。

機能成分では、辛み成分のカプサイシンが含まれ、摂取すると脳や中枢神経を刺激し、アドレナリンの分泌を促します。

アドレナリンは脂肪分解酵素リパーゼを活性化させ、脂肪燃焼を盛んにする作用を持つことから、カプサイシンを摂取すると代謝が活発化することで、一時的に体温上昇・発汗作用が促されると考えられています。

また、カプサイシンは適量であれば唾液や胃液の分泌を活発化し、食欲を増進させ、消化を促進させます。

その他にも、保温効果や殺菌作用などもあります。

生のトウガラシの選び方は、赤色が鮮やかで表面にはツヤのあるものが新鮮です。

保存方法は、ビニール袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室で保存します。

辛味成分は、種を支えるワタの部分に多いので、辛さを控えたい場合は種を取り除きましょう。

体にいい成分を多く含んでいるトウガラシを適度に取り入れ、寒い時期を乗り越えましょう。

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しいたけ(ハラタケ目キシメジ科)

 

しいたけは食用きのこの代表の1つで、日本の精進料理・鍋物・煮物に、また琉球料理では中身の吸い物やイナムドゥチなどには欠かすことのできない食材です。

しいたけの原産地はアジアの熱帯高地と推測されています。

中国では古くから食べられていて14世紀の「王禎農書」には栽培法が載っています。

日本では鎌倉時代に食べられていたようで「典座教訓」には「日本の僧が中国に留学していたときに、地元の老僧が乾しいたけを買いに来た。」という逸話が残っているそうです。

室町時代にはしいたけを将軍に献上したという記録もあるそうです。

生しいたけの産地は、徳島県、岩手県、北海道です。

乾しいたけの産地は大分県、宮崎県、熊本県、岩手県です。

現在しいたけの栽培方法には、「原木栽培」と「菌床栽培」の2種類があります。

原木栽培は、自然と変わらない栽培方法です。

クヌギやコナラの木を、秋に伐採し、乾燥後約1mの長さに玉切りします。

これを原木にして、翌春しいたけ菌を植えて、森林内に伏せこみます。

しいたけ菌は森林内で1年半から2年もの年月をかけ、原木内に菌糸を伸ばします。

そして、気温が約18℃(春・秋)になると、しいたけが発生します。

原木栽培のしいたけは、歯ごたえがよくうま味があり主に乾しいたけとして販売されています。

一方、菌床栽培は人工的な栽培方法です。

おがくず・米ぬか・栄養剤などを加えた培地にしいたけ菌を植え、栽培施設内で作ります。

3ヶ月から5ヶ月程度でしいたけが発生します。

原木栽培と比べると栽培期間が短く、大量生産が可能で価格は低いです。

日本産の乾しいたけは原木栽培で、中国産の乾しいたけは菌床栽培です。

その違いは、乾しいたけを水に戻したときに日本産は元の重さの約8倍に増えますが、中国産は5倍前後にしか増えません。

乾しいたけの美味しさは、うま味・香り・食感にありますので、日本産の方が中国産よりも美味しく味わえます。

先月、埼玉県所沢市の栗原しいたけ園を視察しました。

原木栽培でのしいたけ栽培は手間と時間がかかり体力が必要ということが分かりました。

栗原しいたけ園では原木栽培を主流にしていますが、一部菌床栽培を取り入れて収入アップを図っています。

昨年は、沖縄県名護市のNA-BA生産企業組合で菌床栽培でのしいたけ生産を視察しました。

以前は原木栽培でしたが、従事者の高齢化と原木の減少により菌床栽培に切り替えたそうです。

菌床栽培しいたけの生産拡大と後継者育成に取り組んでいるとのことでした。

生しいたけはそのままさっと焼いてレモン汁をかける、椀だね、鍋物、天ぷらなどに用います。

乾しいたけは、傘の開き具合によって2つに大別されています。

傘が7部開きになる前に採取された肉厚で丸みを帯びたものを「冬菇(どんこ)」、傘が7部開きになってから採取した傘が薄いものを「香信(こうしん)」と呼びます。

冬菇は煮物や鍋物に使い歯触りを楽しみます。

香信は炊き込みご飯や炒め物などの風味を楽しむという使い分けをします。

乾しいたけ(乾燥)の栄養成分は、100g当たりエネルギー182kcal、たんぱく質19.3g、脂質3.7g、炭水化物63.4g、カリウム2100mg、リン310mg、ビタミンD 12.7 μg、葉酸240μg、食物繊維総量41.0gです。(日本食品標準成分表2015年版 )

栄養素の特徴は、カルシウムの吸収を助けるビタミンD含有量が多く、またコレステロールや発ガン物質等を排泄させる食物繊維も多く含みます。

更にナトリウムの排泄を促し血圧を下げるカリウムが多く含まれています。

機能成分については、エリタデニン(血中の総コレステロール値を下げ、血圧を下げる)やβグルカン(免疫活性作用でガンを予防する抗腫瘍性とインフルエンザなどの感染症を予防する効果)、レンチナン(抗ガン作用、体の免疫力を高める)が豊富に含まれています。

うま味成分は、グアニル酸が主体です。

生しいたけには少なく、しいたけを乾燥させて、更に水で戻して加熱調理すると増加します。

しいたけをだしとして使う場合は、必ず乾しいたけが利用されるのはここに理由があるのです。

しいたけには特有の香り成分があります。

その中でも料理のうま味を強調させる香り成分としてレンチオニンがあげられます。

レンチオニンは、生しいたけを乾燥させることで生成されます。

レンチオニンは、すまし汁や茶碗蒸しになどに微量を加えるだけで、しいたけの香りをアップする力があります。

選び方は、乾しいたけの場合はよく乾燥していることです。

傘の表面は茶褐色でシワは少なく艶があること、傘の裏は淡黄色のものが良品です。

乾しいたけの戻し方は、しいたけをさっと水洗いし5℃の冷水につけて冷蔵庫で約6時間から24時間戻します。うまみ成分のグアニル酸がたくさん出ます。

温水で戻したり、砂糖を加えたり、電子レンジで戻すとグアニル酸が発生すると同時に別の酵素がグアニル酸を破壊してしまいます。

保存は、乾しいたけの場合、乾燥材の入った密閉容器に入れて冷暗所または冷蔵庫に入れましょう。

生しいたけと乾しいたけは、調理前に30分から1時間天日干しすると、ビタミンDが10倍に増えうま味もアップします。

沖縄県の乾しいたけの1年間の消費量は、全国で第3位(香信国産品・並9.9個)です。因みに生しいたけは第47位です。(平成28年総務省統計局「家計調査」)

機能性成分を多く含んだ日本産乾しいたけを上手に食生活に取り入れ、健康に役立てましょう。