ホワイトソース

ホワイトソース

ホワイトソースは、小麦粉をバターで色付かない程度に炒めたもの(ルウ)を牛乳や魚のだし、ブイヨンで溶き伸ばして煮詰めた西洋料理で使われる白いソース全般のことです。

フランス料理の基本的なソースの「ベシャメルソース」は、ホワイトソースの一種です。ホワイトソースとベシャメルソースは、ルウを伸ばすものに違いがあります。ホワイトソースの場合は、牛乳の他にブイヨン等のだしを使うことがあるのに対して、ベシャメルソースの場合は牛乳だけを使うことです。日本ではラベルに「ホワイトソース」と記載のある缶詰は、ほとんどが「ベシャメルソース」です。また、レシピにも「ホワイトソース」を「ベシャメルソース」として書かれている場合が多いです。家庭で料理をするときには、どちらも大まかには同じ意味と捉えても支障はないでしょう。以下では、ホワイトソースとベシャメルソースを同義語としてご紹介します。

ちなみに、小麦粉をバターで茶褐色になるまで炒めたものにブイヨンを加えて煮詰めたソースを「ブラウンソース」と呼び、代表的なものに「デミグラスソース」があります。

ベシャメルソースの作り方は、小麦粉をバターで炒めたルウに、牛乳を徐々に加え溶き伸ばします。また、フランス料理でソースにとろみ(濃度)をつけるときに使われる小麦粉とバターを1:1で練り合わせた「ブール・マニエ」があります。手軽にとろみがついて便利です。

【ホワイトソースの種類と選び方】

日本で初めてホワイトソースの缶詰が製造販売されたのは1959年です。現在市販されているものは、液状や粉末タイプ、小分けタイプ、パウダータイプ、レトルトタイプ、具入りタイプ、離乳食・幼児期用ソースなどいろいろなタイプが販売されています。選び方のポイントは、着色料・香料・保存料・化学調味料などが無添加のもの、素材がオーガニックにこだわったものや塩分控えめのものを選びましょう。また、アレルギー対応やグルテンフリー対応の商品などもあります。作る料理に合わせて使い勝手のよいものを選びましょう。

【冷凍保存】

冷凍する場合のポイントは、①空気を抜くこと、②料理に使いやすい量に小分けにできる容器にすること、③粗熱を取ってから、急速冷凍できるように製氷皿やフリーザーバッグなどで保存します。

解凍方法は、味や風味を落とさないためには常温解凍がおすすめですが、急ぐ場合は電子レンジ解凍や湯煎をします。解凍する際、少量の白ワインや生クリームを加えると、コクと風味が蘇ります。

【栄養】

エネルギーと炭水化物がやや多く、ナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、ビタミンB2などが含まれています。

「ホワイトソース 100g当たり」※別名 ベシャメルソース

エネルギー99kcal、水分81.7g、たんぱく質1.8g、脂質6.2g、炭水化物9.2g、ナトリウム380mg、カリウム62mg、カルシウム34mg、リン42mg、鉄0.1mg、ビタミンB1 0.01 mg、ビタミンB2 0.05 mg、ナイアシン0.2mg、食塩相当量1.0g

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

【料理】

鶏肉、子牛肉、えび、かに、野菜料理とも相性が良いです。料理にかけるだけでなく、グラタン、コロッケ、ドリア、コキールなどにもよく用いられます。また、ピザソースとして使うこともできます。

今回は、家庭で作りやすい「ベシャメルソース」のレシピをご紹介します。シチューやソース用です。グラタンやラザニア、コロッケ用にはバターや小麦粉の分量を増やします。

◆材料

バター・・・・・・・・・・・・30g

薄力粉・・・・・・・・・・・・30g

牛乳・・・・・・・・・・・・400ml

沖縄の海水塩青い海・・・・・・少々

こしょう・・・・・・・・・・  少々

◆作り方

①   鍋にバターを弱火~中火で溶かし、小麦粉を加えて粉っぽさがなくなるまで焦がさないように炒める。

②   フツフツと泡が立ってきたら牛乳を一気に加えて泡だて器でダマができないよう手早く混ぜる。

③   時々混ぜながら再びフツフツしてきたら②に沖縄の海水塩青い海、こしょうで調味し、とろみがつくまで混ぜながら加熱する。

【アレンジ】

ベシャメルソースを土台にしてトマトピューレを加えた「オーロラソース」、粉チーズを加えた「モルネソース」、魚のだしとえび、バターを加えた「カルディナソース」などがあります。これらは、グラタンやドリア、クリームコロッケなどに使われます。生クリームを煮詰めて作る「クリームソース」はホワイトシチューやパスタソースに使われます。

最近では、和洋のコラボで味噌や醤油をベシャメルソースに混ぜて、田楽(でんがく)にかけて提供する日本料理店もあるようです。ベシャメルソースは和風だしにも合いますので、鍋料理などに向きます。特に魚介類や鶏肉、ごぼう等の食材と相性が良いです。

スイーツにもアレンジすることができます。ベシャメルソースに、生クリームと砂糖を加えてバニラエッセンスを振り、粗熱を取ってからリンゴやバナナにかけて冷蔵庫で冷やして食べることもできます。

ホワイトソースの一種であるベシャメルソースで、いろいろなアレンジメニューを楽しみましょう。

「海ぶどう」(イワズタ科 和名:クビレズタ)

沖縄のお土産品として人気のある海ぶどうは、海藻の一種です。日本では南西諸島に、国外では東南アジアやオセアニア等の沿岸の浅い砂底地に分布しています。その姿形がぶどうの房と似ているために海ぶどうと名付けられました。和名はクビレズタと言います。別名では、「海の宝石」や「グリーンキャビア」とも呼ばれ、塩味とプチプチとした食感、磯の香りが特徴です。沖縄では昔から食べられてきたそうです。

【生産地】

沖縄県内の主産地は久米島町、恩納村、糸満市、石垣市、宮古島市です。

【最盛期】

流通している海ぶどうはほとんどが養殖物なので通年出荷されていますが、粒が丸く形が整った房が充実するのは秋から春にかけてです。最盛期は10~5月です。

【育て方】

天然物は乱獲のために激減し、またサンゴ礁の多い環境では生えにくい為、市場に流通しているもののほとんどが養殖されているものとなっています。

①   養殖場・・・ハウスの中の専用プールで育てます。

②   気候・・・寒さと暑さに弱いです。18℃以下では萎(しぼ)んで育ちにくく、夏は藻などが早く成長して海ぶどうの成長を邪魔します。また梅雨時は光合成ができにくい為に成長がよくありません。

③   温度・・・水温25度が適温です

④   光・・明るすぎても暗すぎても育ちにくいです。海ぶどうの生息する水深の明るさを再現して育てます。直射日光に弱く、成長の為には蛍光灯の光が良いです。夜は、蛍光灯を消して海ぶどうを寝かせます。

⑤   海水・・・養殖場の近くの海から海水を引き、浄化してからプールへ注ぎます。

⑥   餌・・・マダイの餌やミネラルなどをプールの底に撒きます。

⑦   液化炭酸ガス・・・海ぶどうに付いている小エビは、空気と液化炭酸ガスで除去します。

⑧   海ぶどうに付くダンゴ虫・・・手作業で1匹ずつ取り除きます。

⑨   選別・・・A級、B級に分けます。

⑩   出荷・・・選別の後は、4日程養生してから出荷されます。

【選び方】

選び方は緑色の色艶がよく全体に張りがあり、球状の粒がびっしりと付いたした新鮮なものを選びましょう。粒が萎んでいないものを選びます。ちなみに海ぶどうにはA級とB級とランクがあります。A級は手作業で茎が取り除かれていますので、プチプチとした食感を直接感じることができて上品な味になります。

【保存】

室温で4~5日。もし、萎んだら氷水につけると良いそうです。冷蔵庫に入れますと萎みますので、絶対に冷蔵庫保存はしないようにします。緑色は濃いものと薄いものがありますが、味の違いはないようです。海ぶどうは光に当たっていないと白っぽくなります。蛍光灯に2時間ほど当てておくと緑色が復活します。直射日光は海ぶどうが傷むので避けて下さい。

【下処理】

海ぶどうについた汚れや海水の塩分を落としたいときは、水でさっと洗い流します。水に長く漬けると粒が萎みます。洗った後は、食べる直前に氷水に10秒ほどつけると、実がパリッとなり食感が増しておいしくなります。

【食べ方】

さっと水洗いしてキッチンペーパーで拭き取り、生で食べます。刺身を食べるように醤油をつけて食べるか、ドレッシングをかけずに、つけて食べるようにします。因みに、調味液(醤油、ポン酢、ドレッシングなど)に浸しておくと浸透圧により海ぶどうが萎んでしまいます。

【料理】

サラダ、刺身、和え物、丼物など生の海ぶどうを乗せて食べます。加熱する場合は、みそ汁のトッピングや、衣を薄くつけて天ぷらもおいしいのですが、揚げる時は油はねに気をつけることがポイントです。

【栄養成分】

エネルギーが少なく、水分が多いです。ミネラルではナトリウム、カリウム、カルシウム、ヨウ素、マグネシウムが多いです。ビタミンはβ-カロテン、ビタミンKがやや多いです。その他には美容成分のヒアルロン酸を含みます。

「海ぶどう 生」可食部100g当たり

エネルギー4kcal、水分97.0g、たんぱく質0.5g、脂質0.1g、炭水化物1.2g、食物繊維総量0.8g、ナトリウム330mg、カリウム39mg、カルシウム34mg、ヨウ素80μg、マグネシウム51mg、リン10mg、鉄0.8mg、β-カロテン74μg、ビタミンK 35μg、ビタミンB2  0.01mg、葉酸4μg、食塩相当量0.8g。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

近年、海ぶどうの需要は高まり、沖縄からフランスへ流通している養殖場もあります。また、沖縄県内には海ぶどう養殖場見学と摘み取り体験ができる養殖場もあります。地元客のみではなく、海外からの観光客も養殖場見学や摘み取りの体験を楽しんでいるそうです。

先日、沖縄県内の海ぶどうの養殖場へ見学に行きました。選別作業をしていらっしゃるご婦人から「海ぶどうは手間暇のかかるデリケートな食材ですよ。」と言われました。私は現場を見学し、また調べていくうちに海ぶどうは子どもを育てるように扱うものだと感じました。

365日、海水を循環させ、エアー(空気)、窒素やミネラルなどの栄養を与え、水温・光などの厳密な管理の下で大切に育てられている食材なのです。

沖縄の海のめぐみである「海ぶどう」で、プチプチ食感を味わいましょう!