はちみつ

はちみつ

はちみつは、みつばちが花から花蜜をとって運び、口から酵素を出して処理し、巣に貯えた蜜のことです。これを人間が採取してはちみつとして使用します。

【歴史】

「はちみつの歴史は人類の歴史」というイギリスの諺があるように、古くから、食用や薬用などのいろいろな用途に用いて来ました。人類は約1万年前から、野生のみつばちの巣からはちみつを採集してきましたが、やがて養蜂(みつばちを飼育してはちみつを得る方法)によってはちみつを採集するようになりました。採集したはちみつには微量の花粉や巣の破片が含まれています。流通しているはちみつの多くが、それを濾過した後に容器に詰めています。

日本における養蜂の始まりについては「日本書記」643年のくだりに出てくる「百済の太子余豊、蜜蜂の房四枚を持って三輪山に放ち、養う。しかれどもついにうまわらず。」という記載があります。これは百済人の余豊が、奈良の三輪山で養蜂を試みたが失敗に終わったということです。これが日本の養蜂の始まりと一般的に言われています。

沖縄で最初に養蜂を始めたのは1954年、那覇市首里の某養蜂園からです。

【種類】

はちみつには、はちが採取した花によりそれぞれ特有の香りがあります。れんげ、なたね、にせアカシア、みかん、そば、くり、クローバーなどのはちみつがありますが、日本人にはれんげからとったものが好まれるそうです。

【表示】

「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」において「はちみつ類」とは、はちみつ、加糖はちみつ、精製はちみつ、巣はちみつ及び巣はちみつ入りはちみつをいいます。

はちみつ:みつばちが植物の花蜜を採集し、巣房に貯え熟成した天然の甘味物質のことです。精製はちみつ又はローヤルゼリー、花粉、香料、果汁もしくはビタミンを加えたものを含みます。

加糖はちみつ:はちみつに異性化液糖、その他の糖類を加えたもので、はちみつの含有量が60%以上のものを言います。

精製はちみつ:はちみつから臭い、色などを取り除いたものです。

巣はちみつ及び巣はちみつ入りはちみつ:「巣はちみつ」とは、新しく作られ

て幼虫のいない巣房にみつばちによって貯えられたはちみつで、巣全体又は一部を封入したまま販売されるものを言います。「巣はちみつ入りはちみつ」とは、はちみつに巣入りはちみつを入れたものです。

【選び方】

・商品のラベルを確認します。原産地名、原料名、採蜜花名をチェックします。

・養蜂場、養蜂家が明記されているはちみつを選びます。

・透明度が高いはちみつは避けます。普通は花粉などが混入しているので濁っていることが多いのです。

【甘味】

甘味の強さは砂糖の約80%です。

【使用上の注意点】

①   はちみつの糖と鉄

原料の花の蜜の甘味成分はショ糖で、はちの唾液中の酵素インベルターゼによって果糖とブドウ糖に分解され、さらに濃縮されます。冬季に白く濁るのはブドウ糖が結晶化したもので、温めると溶けて透明になります。はちみつは花蜜が材料であるため、その中に含まれる鉄分もはちみつの中に混入します。その為、紅茶のようにタンニンを含む飲料にはちみつを加えると、鉄とタンニンが反応し、黒い沈殿物を生じるので注意しましょう。

②   乳児ボツリヌス症とはちみつ

乳児ボツリヌス症は、口から入ったボツリヌス菌が腸管内で増え、毒素を作ることで便秘や脱力、呼吸困難などを引き起こす感染症です。乳児ボツリヌス症の原因食品の大半は、はちみつで、1987年に厚生省(当時)が1歳未満の乳児にはちみつを与えないように都道府県に通知しています。乳児ボツリヌス症は1歳未満の乳児がかかります。2017年3月、東京で家族が乳児にはちみつを与えてはいけないことを知らなかった為に、はちみつ入りの離乳食を摂取した生後6カ月の乳児が乳児ボツリヌス症で死亡した例があります。

【栄養】

主成分は炭水化物で約82%を占めます。糖質はブドウ糖と果糖で、果糖の方がやや多いため、甘味を強く感じます。はちみつは糖質の他にビタミンB2、B6、パントテン酸などのビタミン類とカリウム、カルシウム、リン、鉄など各種のミネラルを含んでいます。

「はちみつ 100g当たり」

エネルギー303kcal、水分17.6g、たんぱく質0.3g、炭水化物81.9g、カリウム65mg、カルシウム4mg、マグネシウム2mg、リン5mg、鉄0.2mg、マンガン0.21mg、ビタミンB2 0.01mg、ナイアシン0.3mg、ビタミンB6 0.02mg、葉酸7μg、パントテン酸0.12mg。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

【料理方法】

パンやパンケーキにつけたり、きんとん等に甘味料として使われます。照り焼きのタレにしょうゆと混ぜて使うときれいなつやが出ます。その他に飲料ではレモンやワインと混ぜてもよく合います。

今回は、家庭で作りやすい「はちみつチキンのグリル」をご紹介します。

 ◆材料(2人分)

鶏もも肉・・・・・・大1枚(300g程度)

【A】

にんにく(すりおろし)・・・ 小さじ1/2

生姜汁・・・・・・・・・・・・小さじ1

はちみつ・・・・・・・・・・・大さじ1

ナンプラー・・・・・・・・・・大さじ1

ごま油・・・・・・・・・・・・小さじ2

沖縄の海水塩青い海・・・・・ 小さじ1/2

こしょう・・・・・・・・・・・・・ 少々
◆作り方

①   ビニール袋に【A】を入れて混ぜ、鶏肉を漬け込み、味をしっかりなじませるために肉に密着させて口を縛る。一晩冷蔵庫におく。(6時間以上)

②   天板にオーブンシートを敷いて皮側を上にして鶏肉をおき、190度に温めたオーブンで20分間焼く。

③   食べやすい大きさに切って皿に盛る。

はちみつの奥行きのある甘味をいろいろな料理(ドレッシングやタレ等)に使ってみてはいかがでしょう。

パイナップル(パイナップル科 アナナス属 英語:Pineapple)

現在、旬を迎えた沖縄石垣島産のパイナップルが店頭に並べられています。パインはパイナップルの略称です。

【由来】

もともとパイナップルは、松かさ(松ぼっくり)を意味する言葉だったそうですが、果実が松かさに似ているので、現在はパイナップルを指す言葉となりました。この場合、Appleはリンゴではなく単に果実という意味です。原産地はブラジルを中心とする南アメリカで、亜熱帯から熱帯地方で育ちます。

【生産地】

世界での生産量の1位はコスタリカで約293万トン、2位ブラジルで約270万トン、3位フィリピンで約261万トン、日本は56位で約7770トンです(出典:2016年FAOSTAT国連食糧農業機関)。その中の約99%(約7660トン)が沖縄県で生産されています(出典:2016年 農林水産省)。沖縄県内の主産地は、本島北部地区と石垣島です。

【最盛期】

沖縄産パイナップルの旬は初夏~夏。沖縄本島5月中旬~8月初旬、石垣島4月下旬~7月下旬です。沖縄県ではパイン最盛期と「パ(8)イ(1)ン」の語呂合わせから、8月1日を「パインの日」と制定し、また8月1日~31日までの1ケ月間を「パイン消費拡大月間」としています。

【種類】

ボゴール(スナックパイン)、ピーチパイン(ソフトタッチ)、ゴールドバレル、ハワイ種、スムースカイエン、サマーゴールド、デルモンテゴールド、スィーティオパイナップル、芳香パイン、サンドルチェ等があります。

【選び方】

全体的に丸みがあり、下ぶくれの形をしているものが良いです。また、ずっしりと重みがあって、甘い香りがして、葉の色が濃い緑色のものを選びましょう。

【食べごろ・保存】

パイナップルは樹上で熟したものを収穫しているので、追熟させる必要はありません。常温で保存しても甘味は増すことはなく、逆に傷みやすいので購入したら置いておかずに、すぐに食べましょう。酸味が強い場合は、しばらく置いておくことで酸味がやわらぐことがあります。

新聞紙などで包んで、冷蔵庫の野菜室に入れると2~3日保存できます。また、パイナップルはお尻の部分に甘味が集まっていますので、葉の部分を下に逆さの状態で保存すると、甘味が全体に行き渡るそうです。

【カットの方法】

一般的な切り方をご紹介します。

①   上の葉の部分とお尻の部分をカットします。

②   縦に1/8にカットします。

③   縦に置いて固い芯の部分を厚めに切り落とします。

④   皮と果肉の間にナイフを入れて切り、2cm位の幅にカットします。

その他、皮や実を飾り切り(フルーツカービング)をほどこして、飾ることもできます。スナックパインは、皮をむかずに皮ごと果肉をもぎとって食べます。

【食べ方】

パイナップルには、タンパク質分解酵素の「ブロメライン」が含まれているので、生のパイナップルをカットして生の肉類につけ込みすると、肉の風味がよく、肉が柔らかく仕上がります。肉食後に食べると消化を助けます。また生のパイナップルでは、ブロメラインがゼラチンを分解するのでゼリーは固まりません。ゼラチンゼリーの場合は、パイナップルに火を通して酵素の働きを止めるか、加熱処理をして作られる缶詰を使いましょう。ブロメラインは熱に弱く、60度で効果は消失します。パイナップルを食べるときに、舌がヒリヒリすることがありますが、未熟な果実には針状結晶のシュウ酸カルシウムが多く含まれている為に、舌がヒリヒリして口中が荒れることがありますので注意しましょう。

【栄養】

ビタミンCが多く、マンガン、食物繊維、ビタミンB1、クエン酸が含まれていて夏バテ解消や消化促進にも役立ちます。

「パインアップル(別名:パイナップル)生」可食部100g当たり

エネルギー53kcal、水分85.2g、たんぱく質0.6g、脂質0.1g、炭水化物13.7g、食物繊維総量1.2g、カリウム150mg、カルシウム11mg、マグネシウム14mg、リン9mg、鉄0.2mg、マンガン1.33mg、β-カロテン当量38μg、ビタミンK 1μg、ビタミンB1 0.09mg、葉酸12μg、ビタミンC35mg、食塩相当量0g。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

【料理】

南国風のパイナップルチャーハン、ナシゴレン、酢豚、八宝菜、ビーフシチューや豚肉の煮込みに入れたり、豚肉やハムのソテーに付け合わせにします。ステーキやバーベキューなどの肉料理などの下調理に使います。スイーツでは、ピューレにしてシャーベットやジュース、ムースなどに使います。焼き菓子などにも使われます。

簡単でジューシーな「パイナップルトースト」をご紹介します。パイナップルは生、または缶詰めを使ってもよいです。

◆材料(1人分)

食パン(6枚切り)・・・・・1枚

パイナップル(輪切り)・・・2枚

練乳・・・・・・・・・・大さじ2

バター・・・・・・・・・大さじ1

沖縄の海水塩青い海・・・・・少々

シナモンパウダー・・・・・・少々

◆作り方

①   食パンにバターを塗り、食べやすい大きさにカットしたパイナップルを乗せる。

②   練乳をかけて、トースターで焼く。

③   沖縄の海水塩青い海、シナモン各少々を振ってできあがり。

沖縄の夏といえばパイナップル、ぜひデザートや料理にいかがですか。