メープルシロップ

メープルシロップ

メープルシロップは、サトウカエデの樹液を集め、糖度66%になるまで煮詰め、ろ過して不純物を取り除いたものです。40リットルの樹液から1リットルのメープルシロップが作られます。風味がよいので、ホットケーキやワッフルのシロップや菓子の原料として用いられます。

【歴史】

1500年代、メープル(サトウカエデ)の原生林のある北米に住む先住民は、メープルの樹液が甘く、栄養価に優れていて、元気が出ることを知っていました。彼らは2~4月の春先に、メープルウォーター(濃縮前の樹液)を採取するために、家族で森に移住しました。メープルの幹に斧で傷をつけ、メープルウォーターを木の皮の容器で採取しました。

【生産】

世界の78%がカナダで生産され、2016年は約7万3,000トンを生産しました(世界第1位)。全世界の約72%がケベック州産です。またカナダはメープルシロップの輸出でも世界第1位を占め、輸出先は63カ国ほどに上ります。そのうち対日本輸出は第3位です(2016年度輸入量:約2,600トン)。

【選び方】

純粋なカナダ産メープルシロップには、瓶に原産国「カナダ」、原材料名「メープルシロップ」「カエデ樹液」「楓糖液」などと記載されています。現在販売されているカナダ産メープルシロップは、すべてがグレードAというカテゴリーに属し、メープルシロップの色や風味も表現されています。使用用途によって選ぶことができます。

【種類】

メープルシロップの色で4種類に分けます。

①   ゴールデン

メープルウォーターの採取時期が一番早く、最も色が薄く透き通った金色のもので、メープルの一番搾りで高級品です。繊細な味わいでそのまま食べたり、パン等につけたりかけたりして食べます。

②   アンバー

ゴールデンの後に採取される樹液から作られるものです。美しい琥珀色で味もよく、独特の風味が増し、最も流通量が多い種類です。料理、パン、お菓子、コーヒーなどいろいろな用途に使えます。お土産におすすめです。

③   ダーク

アンバーより時期がさらに進み、メープルの風味と色がより濃くなるものです。濃厚な味と香りがより濃くなるので料理の味付けに使います。

④   ベリーダーク

最後に採取された樹液から作られるものです。黒糖のような色で、メープルの風味が強く、濃厚な味わいです。カナダでは加工品の甘味料として使用されます。

【注意する点】

メープルシロップの類似品に気をつけましょう。まず純粋なメープルシロップは天然の甘味料なので安くはありませんが、類似品が低価格で販売されています。特徴としては、原材料にコーンシロップや水あめ、ぶどう糖、ガムシロップ、香料、カラメル等を加えたものは、純粋なメープルシロップではありません。

【赤ちゃんに使用できる】

満1歳未満の赤ちゃんには、乳児ボツリヌス症の原因食物となることから、はちみつを食べさせてはいけないことになっています。メープルシロップは、製造工程で煮詰めているので殺菌されています。ボツリヌス菌の心配はありません。生後10か月から少量(小さじ1/3程度、1日1回)なら与えることができますが、甘味が強いので直接舐めさせるのは避けましょう。離乳食の調味料として使いましょう。

【保存】

未開封の場合は常温保存で、開封後は冷蔵庫または冷凍庫で保存します。開封後、常温では水分が蒸発して結晶化、カビが発生することがあります。ただし、冷凍庫に保存しても、糖度が高いので氷のように固まることはなく常温より固くなる程度です。

【栄養】

GI値(血糖値の上昇指数)が砂糖よりも低いので、ダイエット中の方の甘味料として少量用いることができます。メープルシロップは、はちみつ(100g当たり303kcal)や砂糖(上白糖100g当たり384kcal)と比較すると低カロリーです。またポリフェノールやビタミンB2、ミネラルではカリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛なども含まれています。

「メープルシロップ 100g当たり」

エネルギー257kcal、水分33.0g、たんぱく質0.1g、炭水化物66.3g、カリウム230mg、カルシウム75mg、マグネシウム18mg、リン1mg、鉄0.4mg、亜鉛1.5mg、マンガン2.01mg、ビタミンB2 0.02mg、葉酸1μg、パントテン酸0.13mg。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

【料理方法】

ホットケーキやワッフルには定番ですが、スイーツ以外にもサラダや肉料理、ソースなどにも使えます。調味料として和食との相性も良いです。特にメープルシロップをみりんの代わりにして、しょうゆや酢、味噌に合わせるととても合います。

今回は、おやつにぴったりの「むらさき芋のメープルシロップ煮」をご紹介します。

◆材料(5人分)

むらさき芋・・・・・・・・・・・ 600g

メープルシロップ・・・・・・・・100ml

酒・・・・・・・・・・・・・・・100ml

沖縄の海水塩青い海・・・・・ 小さじ1/4

◆作り方

①   むらさき芋は、1cm厚さの輪切りにして、水にさらしてアクを抜いて後に水気を切る。

②   鍋にむらさき芋を入れて、かぶる位の水(分量外)を入れて、メープルシロップ、酒、沖縄の海水塩青い海を加えて煮る。沸騰しない程度の火加減にして落としぶたをし、煮崩れないように煮る。

③   竹串を指してすっと通るくらいになったら火を止め、そのまま冷やして味をなじませる。

特有な香りのメープルシロップの甘味を、いろいろな料理に使ってみてはいかがでしょう。

 

スイカ(ウリ科 スイカ属)

 

今、沖縄では時期を迎えた今帰仁スイカが店頭に並べられています。原産地は、南アフリカのカラハリ砂漠です。中国ではシルクロードを通って西方より伝来したため漢字で「西瓜」と書きます。スイカはウリ科のつる性一年草植物なので、分類上は「野菜」ですが、青果市場の取扱いや栄養学上は「果実」とされています。

【歴史】

日本にいつ伝わったのは定かではありませんが室町時代以降とされています。天正7年(1579年)にポルトガル人がスイカとカボチャの種を持ち運んだ説や、また1648年から1651年の間に隠元禅師が中国から種を持ち込んだ説があります。栽培が始まったのは、江戸時代後期になってからといわれています。

【生産地】

世界での生産量の1位は中国で約7907万トン、2位はイランで約409万トン、3位トルコで約393万トン、日本は29位で約34万5000トンです(出典:2016年FAOSTAT国連食糧農業機関)。日本の生産量ランキングでは1位熊本県で4万8700トン、2位千葉県で4万1300トン、3位山形県で3万3700トン、沖縄県は23位で2460トン生産されています(出典:2016年 農林水産省 作物統計)。沖縄県内の主産地は、今帰仁村です。12月に出荷される「今帰仁スイカ」は、日本一出荷の早いスイカとしてクリスマスや年末年始の贈答品として、県外へも出荷されています。

【最盛期とスイカの日】

沖縄産スイカの旬は6~9月です。「スイカの日」は7月27日です。その由来は、スイカが最も美味しくなる時期が7月から8月であること、そしてスイカの縦縞模様が「綱(つな)」に見えることから、綱(つな)=27の語呂合わせから制定しました。スイカの日を制定したのは、全国のスイカ愛好家の方々です。この日には全国でスイカを楽しむイベントが開催されています。

【種類】

大玉すいか、小玉すいか、黄色すいか、マダーボール、でんすけすいか、角形すいか(スイカが小さいうちに立方体の枠の中に入れ四角い形になるように育てたもの)、太陽すいか、入善ジャンボすいか、種なしすいかなどの種類があります。

【選び方】

スイカは、収穫後に追熟しないので、美味しく食べるためには買う時点で熟した甘いものを選ぶことが大切です。近年はスーパーなどでは糖度を測って表示しています。糖度12度以上は甘いスイカです。未熟ですとポンポンと高い音がします。完熟したスイカは叩くとボンボンと澄んだ音が響きます。熟し過ぎる場合は低い音でボタボタという鈍い音がします。

その他に果皮に張りがあり、ツルがついている「へそ」の部分が五円玉くらいの大きさでへこんでいるもの(熟している証拠)、ツルが緑色のもの、お尻の部分が小さく、縞模様がはっきりしているものを選びます。

【食べごろ・保存】

まるままのスイカは低温に弱い為に冷蔵庫に入れないで、風通しのよい室温に置きます。カットしたものは傷みが早いので、冷蔵庫に保存して早めに食べましょう。スイカは8~10℃で最も美味しく感じ、それ以下の温度に長く保存すると低温障害を起こして甘味と栄養素が損なわれます。

【カットの方法】

スイカは中心部が最も甘く、皮に近づくにつれて糖度が下がります。切る場合には中心部分から放射線状に切ると良いです。

【食べる時のタイミングと食べ方】

朝がお薦めです。スイカの糖分が頭を働かせてくれ、スッキリした状態で行動できます。また、食欲のない朝の時間でも食べやすく、包丁で切るだけなので、忙しい朝にぴったりです。

食べ合わせで注意することは、水分を約90%も含むスイカと油を多く含む食

べ物(天ぷらなど)は相性が悪いので消化不良を引き起こしてしまいます。

【おいしく食べる工夫】

スイカをおいしく食べるために塩をふりかけると、スイカの甘味がより強く感じます。これは「味の対比効果」です。味の対比効果とは2種類以上の味を混合したときに、一方または両方の味が強められる現象のことです。

【栄養】

水分が多く、βカロテン、ビタミンC、リコピン、カリウム、シトルリンが含まれています。スイカの水分が体内の熱を奪うので、スイカには身体を冷やす作用があります。カリウムとシトルリン(アミノ酸の一種)は、血流改善や利尿作用に効果があるとされています。ビタミンCには抗酸化作用やコラーゲン合成の補酵素としての作用があり、スイカは美肌に良い食べ物です。スイカに含まれるリコピン含有量は、トマトの約1.5倍もあるそうです。リコピンは強い抗酸化作用があると言われ、ビタミンEの約100倍も強力なものとされています。

「スイカ 赤肉種 生」可食部100g当たり

エネルギー37kcal、水分89.6g、たんぱく質0.6g、脂質0.1g、炭水化物9.5g、食物繊維総量0.3g、カリウム120mg、カルシウム4mg、マグネシウム11mg、リン8mg、鉄0.2mg、β-カロテン当量830μg、ビタミンB1 0.03mg、ビタミンB6 0.07mg、葉酸3μg、ビタミンC 10mg。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』

【料理】

果肉を生で食べることが多いのですが、デザートにすることもできます。また、焼いて食べることもできます。皮の部分は漬物にしたり、炒めたり煮物にすると冬瓜のような味わいや食感になります。中国では種を塩で炒って食べる習慣があります。アメリカでは肉の代わりにスイカの燻製やステーキにして出すレストランがあるそうです。焼くと肉のような食感になるそうです。

さわやかな夏のデザート「スイカのヨーグルトムース」をご紹介します。

◆材料(8個分)

スイカ・・・・・・・・・500g

プレーンヨーグルト・・・1カップ

牛乳・・・・・・・・・・100ml

砂糖・・・・・・・・・・40g

レモン汁・・・・・・・・大さじ1

粉ゼラチン・・・・・・・15g

沖縄の海水塩青い海・・・少々

水・・・・・・・・・・・大さじ3

◆作り方

①   粉ゼラチンを水でふやかします。

②   スイカは種を取り除き、ミキサーにかけ、ヨーグルトと混ぜ合わせます。

③   鍋に牛乳と砂糖を入れ火にかけ砂糖が解けたら、①を加えてゼラチンを溶かします。あら熱がとれたら、②とレモン汁、沖縄の海水塩青い海を加えて混ぜ合わせます。

④   型に入れて冷蔵庫で冷やし固めます。

沖縄の暑い夏は、スイカを食べて火照った身体を冷まして乗り越えましょう!