ゴマ

ゴマ

ゴマは、ゴマ科ゴマ属の一年草の植物です。昔からゴマは栄養価の高い食品として知られ、生薬(天然由来の医薬品)としても用いられてきました。和名ゴマ(胡麻)の由来は、紀元前1世紀ごろの古代中国で西域の異民族を「胡」と呼んでいて、「胡から伝わった麻の実に似た種子」という意味から「胡麻」と名付けられたそうです。

【歴史】

ゴマの原産地はアフリカのサバンナ地帯といわれています。インドや東南アジア、ヨーロッパやシルクロード経由で日本に伝えられたと言われています。日本では縄文時代の遺跡から発見されていますが、利用法は明確になっていません。奈良時代には、ごま油が調味料として利用されるなど、すでに重要な作物としてゴマが栽培されていたようです。

【生産地】

実は、日本のゴマ自給率は0.1%です。私たちが食べているゴマの99.9%は輸入のゴマなのです。日本の輸入相手国は、1位ブルキナファソ(西アフリカ)40,580トン、2位はナイジェリア(西アフリカ)30,847トン、3位はタンザニア(東アフリカ)18,267トンです。(財務省貿易統計2017年より)

【ゴマの種類】

ゴマの外皮の色によって白ゴマ・黒ゴマ・金ゴマの3種類に大きく分けられます。

①   白ゴマ

粒が大きく油の含有量が多いのが特徴です。ほのかな甘みがあり、風味は淡白でどんな料理にも相性がよいのが特徴です。

②   黒ゴマ

独特の風味でコクのある料理に使うと味が締まります。

③   金ゴマ

別名茶ゴマ・黄ゴマと呼ばれています。香りがよく濃厚な味わいです。高級品として珍重されています。

【食材としての活用】

ゴマはさやの中に入った種子を食用にします。さやから取り出して洗って乾燥させた「洗いごま」、炒って袋に詰めた「炒りごま」、皮を除いた「むきごま」、「みがきごま」などがあります。また、包丁で刻んだ「切りごま」、指先でひねりつぶした「ひねりごま」があります。すり鉢ですり潰す「すりごま」などもあり、ゴマはいろいろな料理の材料や薬味、ふりかけの具に使います。 その他には、練りごまやごま油などもあります。

「練りごま」

練りごまは、ゴマを完全に粉砕し、滑らかなペースト状にしたものです。加工品としては、練りごまに植物油(ごま油やサラダ油など)や調味料を加えると芝麻醤(チーマージャン)になります。芝麻醤は、しゃぶしゃぶや棒棒鶏のごまだれ、和えものや担々麺、冷やし中華などに利用されます。

「ごま油」

ゴマは脂質が50%以上もあるので、搾ってごま油として用いられます。煎りごまを材料にして独特の香りを出した「焙煎ごま油」と、ごまを煎ることなく精製し、ゴマ本来のうま味を出した「太白(たいはく)油」、「白ごま油(未焙煎ごま油)」とに分かれます。調理油や調味料として用います。

【保存】

ゴマの香ばしい香りを損なわないためにも保存法に注意します。密閉できる容器に入れ替えて涼しい場所(冷蔵庫)に保管します。袋入りのゴマは、開封後一か月を目安に使い切りましょう。但し、練りごまは、冷蔵庫に保存すると油分が白く固まることがありますので、冷暗所に保存しましょう。

【栄養成分】

カルシウムやカリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、不溶性の食物繊維、たんぱく質を含んでいます。脂質は約54%も含まれ不飽和脂肪酸のリノール酸(必須脂肪酸)とオレイン酸が含まれています。その他にゴマリグナン(活性酸素の活動を抑える、コレステロール低下作用や老化防止、アルコールの分解促進など)が含まれています。

ゴマは、栄養が表皮付近に集中しているので、すり潰すことで効率よく体に吸収されます。

ゴマには、いろいろな栄養素が含まれています。

「ごま(いり)100g当たり」

エネルギー599kcal、水分1.6g、たんぱく質20.3g、脂質54.2g、炭水化物18.5g、不溶性食物繊維10.1g、ナトリウム2mg、カリウム410mg、カルシウム1200mg、マグネシウム360mg、リン560mg、鉄9.9mg、亜鉛5.9mg、銅1.68mg、マンガン2.52mg、γ-トコフェロール23.4mg、ビタミンB1 0.49mg、ビタミンB2  0.23mg、ナイアシン5.3mg、ビタミンB6 0.64mg、葉酸150μg、ビオチン14.8μg。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

 【料理】

ごま豆腐、ごま和え、ごまだしうどん(大分県佐伯市の郷土料理)、ごまだれ、ごまドレッシング、大学芋、ごま菓子、ごま団子、おはぎ、担々麺、芝麻糊(ごまのお汁粉)など。

 【レシピ】

練りごまを使った「ごまだれ」の作り方を紹介します。棒棒鶏やしゃぶしゃぶのたれ、ドレッシングとして使えます。

 ◆材料(4人分)

練りごま(白)・・・・・・・・・小さじ4

生姜(みじん切り)・・・・・・・1片分

にんにく(みじん切り)・・・・・1片分

長ねぎ(みじん切り)・・・・・・少量

醤油・・・・・・・・・・・・・大さじ2

沖縄の海水塩青い海・・・・・・小さじ1/3

酢・・・・・・・・・・・・・・大さじ1

砂糖・・・・・・・・・・・・・大さじ2

ごま油・・・・・・・・・・・・小さじ1

ラー油・・・・・・・・・・・・少々

◆作り方

①   ボウルに材料を入れ混ぜ合わせる。

栄養豊富なスーパーフードでもあるゴマを使って、美味しく健康に役立てましょう。

とうもろこし

とうもろこしは、イネ科トウモロコシ属の1年生植物です。世界三大穀物(小麦、米、とうもろこし)の一つで、人間の食糧や家畜の飼料となる他、コーンスターチ(とうもろこしでんぷん)や油、バイオエタノール(自動車燃料)の原料としても重要です。南米や中央アフリカでは主食として食べられています。とうもろこしは日本各地域によってさまざまな呼び方があり、「とうきび」(北海道)、「なんばん」(近畿地方)など約200種類以上もあるそうです。旬は初夏から夏、6月~8月です。

【歴史】

とうもろこしの原産地はメキシコなどの中南米と言われています。15世紀末に新大陸を発見したコロンブスがアメリカ大陸からヨーロッパに持ち帰って広まりました。日本へは1579年にポルトガル人によって伝えられました。それ以前に中国から伝わった「もろこし」という植物に似ていたことから「唐(舶来)のもろこし」という意味で「とうもろこし」となりました。

【生産地】

平成30年(2018年)産都道府県別のとうもろこし(スイートコーン)の収穫量は、1位北海道83,600トン、2位千葉県17,100トン、3位茨城県15,000トンとなっています。(農林水産省「作物統計」より)

【種類】

年々品種改良が進み、より甘みが強く、そして生のまま食べられるとうもろこしが増えてきています。スイートコーンの白粒種などは糖度15度前後になり、非常に甘いと人気があります。

①   スイートコーン(甘味種)・・・一般的に食用とされている品種で、とうもろこしの中でも特に甘みが強い品種です。ゴールデンコーン(黄粒種)、シルバーコーン(白粒種)、バイカラーコーン(バイカラー種)の3種類があります。

②   ポップコーン(爆裂種)・・・お菓子のポップコーンを作る際、使用する品種です。爆裂種は乾燥すると、粒の皮が非常に硬くなります。硬い粒が加熱によって、粒の中の水分が水蒸気となり膨張し、皮が圧力に耐えきれず、硬い皮が弾けて膨張します。

③   デントコーン(馬歯主)・・・乾燥させて、牛や豚、鳥などの家畜の飼料として利用される品種です。成長過程で糖質がデンプンに変わります。そのデンプンはコーンスターチとして利用されます。

④   フリントコーン(硬粒種)・・・加工して食用または家畜用飼料や工業用の原料に利用されます。メキシコ料理タコスのトルティーヤの原料に使われます。

⑤   ワキシーコーン(もち種)・・・別名「もちとうもろこし」と言います。粒の中のデンプンにもち性があり、若いうちに収穫して蒸すと、もちもちとした食感があります。完熟させると、粒の外観がワックスをかけた様なのでそう呼ばれています。

⑥   ソフトコーン(軟粒種)・・・粒の大部分が柔らかいデンプンで形作られていて、実がくだけやすく断面が粉状になるのが特徴です。含まれているデンプンの大部分がしなやかで濃度の薄いものであるので、粉に挽きやすい種類と言われています。

【選び方】

とうもろこしは鮮度落ちが速い食材で、1日経つと美味しさが半減すると言われていますので、採れたての物を選びましょう。皮付きで、皮の色が鮮やかで緑色のものを選びます。ひげはふさふさと沢山ついているものが、とうもろこしの粒が多いです。また、ひげはしっとりしていて乾燥していないもの、手で持った時に重みを感じるものを選びましょう。

【保存】

とうもろこしは生と茹でたものでは保存方法が違います。

  1. 生の場合の保存方法

・冷蔵庫保存の場合は、皮をつけたままキッチンペーパーで包んで、冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。保存の目安:2~3日。

・冷凍保存の場合は、1本ずつ皮付きのままラップに包んで、更にポリ袋か、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫に保存します。解凍する際は、ラップしたまま電子レンジで加熱するか、ラップをはずして茹でます。また、煮る、焼くなどの調理をする場合は、冷凍のまま使います。保存の目安:約2か月。

  1. 茹でたとうもろこしの保存方法

・冷蔵庫保存の場合、茹でたとうもろこしが熱いうちに、1本ずつラップに包み、粗熱を取ってから冷蔵室に入れ保存します。保存の目安:3~4日。

・冷凍保存の場合、かために茹でてから3~4cmの輪切りにするか、または粒だけをはずして、水気をよく拭き取ります。それを保存容器や冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存します。粒だけの場合は、空きペットボトルに入れると便利です。調理する際は、凍ったまま調理できます。保存の目安:約1か月。

【栄養】

とうもろこしはカリウムなどのミネラル、ビタミンB群などのビタミンもバランスよく含まれています。食物繊維は多く、カロリーは高めです。

「とうもろこし(スイートコーン) 生 100g当たりの成分」

エネルギー92kcal、水分77.1g、たんぱく質3.6g、脂質1.7g、炭水化物16.8g、食物繊維総量3.0g、カリウム290mg、カルシウム3mg、マグネシウム37mg、リン100mg、鉄0.8mg、亜鉛1.0mg、マンガン0.32mg、β-カロテン当量53μg、ビタミンK 1μg、ビタミンB1 0.15 mg、ビタミンB2 0.10mg、葉酸95μg、ビタミンC 8mg、食塩相当量0g。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

【調理法と料理】

生で食べることができますが、その場合は新鮮なとうもろこしを選びましょう。加熱方法は電子レンジにかける、茹でる、焼く、煮る、炒める等があります。

料理は、サラダやスープ、コロッケ、炒め物、炊き込みご飯、パスタ、シチュー、鉄板焼き、バーベキューなどです。

(レシピ)

「とうもろこしご飯」を紹介します。お弁当に入れることもできます。

◆材料(4人分)

米・・・・・・・・・・・300g

とうもろこし・・・・・・1本

水・・・・・・・・・・・400ml

沖縄の海水塩青い海・・・小さじ1/2

◆作り方

① 米を洗い、ざるにあげ30分おく。

② とうもろこしは皮を剥いて、実をはずす。

③ 炊飯器の内釜に①、②を加えて、水と塩を入れて混ぜて、炊飯器で普通に炊く。

④ 炊き上がったら、10分蒸らして軽く混ぜる。

今が旬の甘いとうもろこしを食事に取り入れて楽しみましょう。