ごま油

ごま油

category:調味料の知恵袋

2019年1月22日

 

 

ゴマは油脂を取るために初めて使われた植物のひとつです。

ゴマから作られるごま油は、中国、韓国、日本などの料理に幅広く使われています。

香ばしい香りは食欲をそそり人気があります。

【歴史】

インダス文明(前3000年~前1500年頃)ですでに主要な油用植物として栽培されていて、紀元前2500年頃にはメソポタミア文明でも使われていました。

絶世の美女で知られるクレオパトラも2000年以上前に、化粧品や若返りのオイルとして使っていたと言われます。

日本には奈良時代に中国、韓国を経てゴマと搾油技術が仏教とともに伝わり、精進料理の食材として用いられていたそうです。

また、灯油用としても使われていました。

江戸時代には生産量が増え、江戸前天ぷらの揚げ油としても使われ一般に広まったようです。

【原料】

原料はゴマの種子です。

ごま油はほとんどが輸入したゴマで作られています。

ゴマの年間輸入量と消費量は、99.9%が輸入され国内供給量が0.1%です。

日本の年間ゴマ輸入量は14.9万トンで、ナイジェリア、タンザニアなどから輸入しています。

(上記の出典元:財務省貿易統計2017年)

【種類と使用法】

ごま油はゴマを焙煎して搾ったものと、焙煎しないで生のままゴマを搾ったものがあります。

ゴマを焙煎して作るごま油は、焙煎、蒸煮、圧搾、濾過の製造工程を経て作られ、2種類に分類されます。

①   焙煎ごま油・・・一般的なごま油で、高温焙煎して搾るので、香りが強く濃い茶色です。ナムル、炒め物、鍋物、揚げ物、マリネ、ドレッシング、たれなどに使えます。

韓国、中華料理など食欲をそそる香りづけに使います。

②   低温焙煎ごま油・・・低温で時間をかけてじっくり焙煎されているので、甘く香ばしく、薄い琥珀色です。

煮物、炒め物、和え物、汁物などに程よい香りづけをしたい場合に使います。

通常のものと違い、ゴマを焙煎しないで作るごま油は、「太白(たいはく)ごま油」と言います。

ゴマを生のまま搾ったもので、ごま油特有の色と香りがありません。

ただゴマのうまみが凝縮された奥深い味わいがあります。

天ぷらやだし巻き卵、ケーキなどに使います。

食以外の利用法は、マッサージ、うがい、頭皮のケア等にも使われます。

【抽出方法と選び方】

ごま油の抽出方法には「高温圧搾法」、「低温圧搾法」、「溶媒抽出法」の3通りあります。「高温圧搾法」は、200℃近い温度で原料から約60~70%油を搾り取ります。

これが「一番搾り」と呼ばれます。風味があり料理に最適な油です。

『低温圧搾法』は、昔ながらの方法で原料からわずか20~30%しか油を搾り取れない方法です。

低温処理なので風味や栄養素が逃げず、添加物が少ない安全な抽出方法です。低温圧搾法で取れた油はとても貴重な油です。

「溶媒抽出法」は『ヘキサン』という化学薬品を使い、何度も数百度の高温にさらします。

化学的な抽出には健康上の不安があります。ごま油を購入する際は、商品の裏面の表示をよく見て、安全性の高い圧搾法で製造されたものを選びましょう。

【保存】

直射日光の当たらない高温多湿を避けた場所で保存します。

開封後はしっかりと蓋を閉めるようにします。

4℃以下になると白濁したり固まったりすることがありますが、温めると元の液状に戻ります。

【栄養・効果】

脂質が多くエネルギー源となります。ビタミンEとビタミンKが含まれています。

「ごま油」 可食部100g当たり

エネルギー921kcal、水分0g、たんぱく質0g、脂質100g、炭水化物0g、食物繊維総量0g、ビタミンE(α-トコフェロール) 0.4mg、ビタミンK 5μg、ビタミンC 0 mg、食塩相当量0g

(上記の出典元:『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

 「ゴマリグナン」という抗酸化成分が含まれているので、熱を加えても酸化されにくいという特徴があります。加熱用に向く油です。

脂肪酸組成は、リノール酸43.9%、オレイン酸39.7%、その他は飽和脂肪酸です。

①   リノール酸・・・身体で合成されないので食べ物から摂取しなくてはならない必須脂肪酸です。しかし過剰摂取すると、体内で炎症を起こしアレルギー症状を悪化させます。

②   オレイン酸・・・酸化されにくい脂肪酸で、老化を予防し、肌のコンディションを整えます。

【料理】

ここでは、どなたにも簡単に作れる「ごま油とお塩のおにぎり」をご紹介します。美味しいので朝食やお夜食にどうぞ。

◆材料(2個分)

温かいごはん・・・・・・・・ 300g

青ネギ・・・・・・・・・・・・15g

沖縄の海水塩青い海・・・小さじ1/2

ごま油・・・・・・・・・ 小さじ2

白ごま・・・・・・・・・ 小さじ2

◆作り方

①   青ネギを小口切りにする。

②   ボウルにご飯、青ネギ、沖縄の海水塩青い海、白ごま、ごま油を入れて混ぜる。

③   2等分にしてラップを使って強めに握り、2個のおにぎりを作る。

寒さが増してくるこの頃は、香ばしいごま油を鍋物などに入れて香りを楽しみましょう。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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