スイカ(ウリ科 スイカ属)

スイカ(ウリ科 スイカ属)

category:料理のあれこれ

2019年6月11日

 

今、沖縄では時期を迎えた今帰仁スイカが店頭に並べられています。原産地は、南アフリカのカラハリ砂漠です。中国ではシルクロードを通って西方より伝来したため漢字で「西瓜」と書きます。スイカはウリ科のつる性一年草植物なので、分類上は「野菜」ですが、青果市場の取扱いや栄養学上は「果実」とされています。

【歴史】

日本にいつ伝わったのは定かではありませんが室町時代以降とされています。天正7年(1579年)にポルトガル人がスイカとカボチャの種を持ち運んだ説や、また1648年から1651年の間に隠元禅師が中国から種を持ち込んだ説があります。栽培が始まったのは、江戸時代後期になってからといわれています。

【生産地】

世界での生産量の1位は中国で約7907万トン、2位はイランで約409万トン、3位トルコで約393万トン、日本は29位で約34万5000トンです(出典:2016年FAOSTAT国連食糧農業機関)。日本の生産量ランキングでは1位熊本県で4万8700トン、2位千葉県で4万1300トン、3位山形県で3万3700トン、沖縄県は23位で2460トン生産されています(出典:2016年 農林水産省 作物統計)。沖縄県内の主産地は、今帰仁村です。12月に出荷される「今帰仁スイカ」は、日本一出荷の早いスイカとしてクリスマスや年末年始の贈答品として、県外へも出荷されています。

【最盛期とスイカの日】

沖縄産スイカの旬は6~9月です。「スイカの日」は7月27日です。その由来は、スイカが最も美味しくなる時期が7月から8月であること、そしてスイカの縦縞模様が「綱(つな)」に見えることから、綱(つな)=27の語呂合わせから制定しました。スイカの日を制定したのは、全国のスイカ愛好家の方々です。この日には全国でスイカを楽しむイベントが開催されています。

【種類】

大玉すいか、小玉すいか、黄色すいか、マダーボール、でんすけすいか、角形すいか(スイカが小さいうちに立方体の枠の中に入れ四角い形になるように育てたもの)、太陽すいか、入善ジャンボすいか、種なしすいかなどの種類があります。

【選び方】

スイカは、収穫後に追熟しないので、美味しく食べるためには買う時点で熟した甘いものを選ぶことが大切です。近年はスーパーなどでは糖度を測って表示しています。糖度12度以上は甘いスイカです。未熟ですとポンポンと高い音がします。完熟したスイカは叩くとボンボンと澄んだ音が響きます。熟し過ぎる場合は低い音でボタボタという鈍い音がします。

その他に果皮に張りがあり、ツルがついている「へそ」の部分が五円玉くらいの大きさでへこんでいるもの(熟している証拠)、ツルが緑色のもの、お尻の部分が小さく、縞模様がはっきりしているものを選びます。

【食べごろ・保存】

まるままのスイカは低温に弱い為に冷蔵庫に入れないで、風通しのよい室温に置きます。カットしたものは傷みが早いので、冷蔵庫に保存して早めに食べましょう。スイカは8~10℃で最も美味しく感じ、それ以下の温度に長く保存すると低温障害を起こして甘味と栄養素が損なわれます。

【カットの方法】

スイカは中心部が最も甘く、皮に近づくにつれて糖度が下がります。切る場合には中心部分から放射線状に切ると良いです。

【食べる時のタイミングと食べ方】

朝がお薦めです。スイカの糖分が頭を働かせてくれ、スッキリした状態で行動できます。また、食欲のない朝の時間でも食べやすく、包丁で切るだけなので、忙しい朝にぴったりです。

食べ合わせで注意することは、水分を約90%も含むスイカと油を多く含む食

べ物(天ぷらなど)は相性が悪いので消化不良を引き起こしてしまいます。

【おいしく食べる工夫】

スイカをおいしく食べるために塩をふりかけると、スイカの甘味がより強く感じます。これは「味の対比効果」です。味の対比効果とは2種類以上の味を混合したときに、一方または両方の味が強められる現象のことです。

【栄養】

水分が多く、βカロテン、ビタミンC、リコピン、カリウム、シトルリンが含まれています。スイカの水分が体内の熱を奪うので、スイカには身体を冷やす作用があります。カリウムとシトルリン(アミノ酸の一種)は、血流改善や利尿作用に効果があるとされています。ビタミンCには抗酸化作用やコラーゲン合成の補酵素としての作用があり、スイカは美肌に良い食べ物です。スイカに含まれるリコピン含有量は、トマトの約1.5倍もあるそうです。リコピンは強い抗酸化作用があると言われ、ビタミンEの約100倍も強力なものとされています。

「スイカ 赤肉種 生」可食部100g当たり

エネルギー37kcal、水分89.6g、たんぱく質0.6g、脂質0.1g、炭水化物9.5g、食物繊維総量0.3g、カリウム120mg、カルシウム4mg、マグネシウム11mg、リン8mg、鉄0.2mg、β-カロテン当量830μg、ビタミンB1 0.03mg、ビタミンB6 0.07mg、葉酸3μg、ビタミンC 10mg。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』

【料理】

果肉を生で食べることが多いのですが、デザートにすることもできます。また、焼いて食べることもできます。皮の部分は漬物にしたり、炒めたり煮物にすると冬瓜のような味わいや食感になります。中国では種を塩で炒って食べる習慣があります。アメリカでは肉の代わりにスイカの燻製やステーキにして出すレストランがあるそうです。焼くと肉のような食感になるそうです。

さわやかな夏のデザート「スイカのヨーグルトムース」をご紹介します。

◆材料(8個分)

スイカ・・・・・・・・・500g

プレーンヨーグルト・・・1カップ

牛乳・・・・・・・・・・100ml

砂糖・・・・・・・・・・40g

レモン汁・・・・・・・・大さじ1

粉ゼラチン・・・・・・・15g

沖縄の海水塩青い海・・・少々

水・・・・・・・・・・・大さじ3

◆作り方

①   粉ゼラチンを水でふやかします。

②   スイカは種を取り除き、ミキサーにかけ、ヨーグルトと混ぜ合わせます。

③   鍋に牛乳と砂糖を入れ火にかけ砂糖が解けたら、①を加えてゼラチンを溶かします。あら熱がとれたら、②とレモン汁、沖縄の海水塩青い海を加えて混ぜ合わせます。

④   型に入れて冷蔵庫で冷やし固めます。

沖縄の暑い夏は、スイカを食べて火照った身体を冷まして乗り越えましょう!

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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