メープルシロップ

メープルシロップ

category:調味料の知恵袋

2019年6月25日

メープルシロップは、サトウカエデの樹液を集め、糖度66%になるまで煮詰め、ろ過して不純物を取り除いたものです。40リットルの樹液から1リットルのメープルシロップが作られます。風味がよいので、ホットケーキやワッフルのシロップや菓子の原料として用いられます。

【歴史】

1500年代、メープル(サトウカエデ)の原生林のある北米に住む先住民は、メープルの樹液が甘く、栄養価に優れていて、元気が出ることを知っていました。彼らは2~4月の春先に、メープルウォーター(濃縮前の樹液)を採取するために、家族で森に移住しました。メープルの幹に斧で傷をつけ、メープルウォーターを木の皮の容器で採取しました。

【生産】

世界の78%がカナダで生産され、2016年は約7万3,000トンを生産しました(世界第1位)。全世界の約72%がケベック州産です。またカナダはメープルシロップの輸出でも世界第1位を占め、輸出先は63カ国ほどに上ります。そのうち対日本輸出は第3位です(2016年度輸入量:約2,600トン)。

【選び方】

純粋なカナダ産メープルシロップには、瓶に原産国「カナダ」、原材料名「メープルシロップ」「カエデ樹液」「楓糖液」などと記載されています。現在販売されているカナダ産メープルシロップは、すべてがグレードAというカテゴリーに属し、メープルシロップの色や風味も表現されています。使用用途によって選ぶことができます。

【種類】

メープルシロップの色で4種類に分けます。

①   ゴールデン

メープルウォーターの採取時期が一番早く、最も色が薄く透き通った金色のもので、メープルの一番搾りで高級品です。繊細な味わいでそのまま食べたり、パン等につけたりかけたりして食べます。

②   アンバー

ゴールデンの後に採取される樹液から作られるものです。美しい琥珀色で味もよく、独特の風味が増し、最も流通量が多い種類です。料理、パン、お菓子、コーヒーなどいろいろな用途に使えます。お土産におすすめです。

③   ダーク

アンバーより時期がさらに進み、メープルの風味と色がより濃くなるものです。濃厚な味と香りがより濃くなるので料理の味付けに使います。

④   ベリーダーク

最後に採取された樹液から作られるものです。黒糖のような色で、メープルの風味が強く、濃厚な味わいです。カナダでは加工品の甘味料として使用されます。

【注意する点】

メープルシロップの類似品に気をつけましょう。まず純粋なメープルシロップは天然の甘味料なので安くはありませんが、類似品が低価格で販売されています。特徴としては、原材料にコーンシロップや水あめ、ぶどう糖、ガムシロップ、香料、カラメル等を加えたものは、純粋なメープルシロップではありません。

【赤ちゃんに使用できる】

満1歳未満の赤ちゃんには、乳児ボツリヌス症の原因食物となることから、はちみつを食べさせてはいけないことになっています。メープルシロップは、製造工程で煮詰めているので殺菌されています。ボツリヌス菌の心配はありません。生後10か月から少量(小さじ1/3程度、1日1回)なら与えることができますが、甘味が強いので直接舐めさせるのは避けましょう。離乳食の調味料として使いましょう。

【保存】

未開封の場合は常温保存で、開封後は冷蔵庫または冷凍庫で保存します。開封後、常温では水分が蒸発して結晶化、カビが発生することがあります。ただし、冷凍庫に保存しても、糖度が高いので氷のように固まることはなく常温より固くなる程度です。

【栄養】

GI値(血糖値の上昇指数)が砂糖よりも低いので、ダイエット中の方の甘味料として少量用いることができます。メープルシロップは、はちみつ(100g当たり303kcal)や砂糖(上白糖100g当たり384kcal)と比較すると低カロリーです。またポリフェノールやビタミンB2、ミネラルではカリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛なども含まれています。

「メープルシロップ 100g当たり」

エネルギー257kcal、水分33.0g、たんぱく質0.1g、炭水化物66.3g、カリウム230mg、カルシウム75mg、マグネシウム18mg、リン1mg、鉄0.4mg、亜鉛1.5mg、マンガン2.01mg、ビタミンB2 0.02mg、葉酸1μg、パントテン酸0.13mg。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

【料理方法】

ホットケーキやワッフルには定番ですが、スイーツ以外にもサラダや肉料理、ソースなどにも使えます。調味料として和食との相性も良いです。特にメープルシロップをみりんの代わりにして、しょうゆや酢、味噌に合わせるととても合います。

今回は、おやつにぴったりの「むらさき芋のメープルシロップ煮」をご紹介します。

◆材料(5人分)

むらさき芋・・・・・・・・・・・ 600g

メープルシロップ・・・・・・・・100ml

酒・・・・・・・・・・・・・・・100ml

沖縄の海水塩青い海・・・・・ 小さじ1/4

◆作り方

①   むらさき芋は、1cm厚さの輪切りにして、水にさらしてアクを抜いて後に水気を切る。

②   鍋にむらさき芋を入れて、かぶる位の水(分量外)を入れて、メープルシロップ、酒、沖縄の海水塩青い海を加えて煮る。沸騰しない程度の火加減にして落としぶたをし、煮崩れないように煮る。

③   竹串を指してすっと通るくらいになったら火を止め、そのまま冷やして味をなじませる。

特有な香りのメープルシロップの甘味を、いろいろな料理に使ってみてはいかがでしょう。

 

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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