バター

バター

category:調味料の知恵袋

2019年8月27日

バターとは、搾った牛乳などから作ったクリームを撹拌し、生じた脂肪粒を集めて固め、練り上げた乳製品をいいます。漢字名では牛酪(ぎゅうらく)と言います。バター1箱200gを作るのに約4.4リットルの牛乳を必要とします。料理に独特の風味とコクを加えます。調味料や、パン等のスプレッド、ソースの材料、ソテーの焼き油や炒め油として幅広く使われています。

【歴史】

インドの古い経典には紀元前2000年前頃に、すでにバターらしきものが作られていたという記録があります。日本には、6世紀頃に仏教とともに伝来したといわれています。我が国の最古の乳製品と言われる酥(そ)は、牛乳を凝縮したもので、現在のチーズやバターともいわれています。

現在のようなバター製造は、明治時代からです。本格的な製造は明治18年、東京麹町の北辰舎がクリーム分離機とバターチャーン(撹拌機)を導入してからといわれています。 昭和20年以降バターの消費が増えましたが、昭和27年頃からはマーガリンの消費が増えて、バターは横ばいになりました。

【バターの定義】

厚生労働省の乳等省令では「生乳、牛乳又は特別牛乳から得られた脂肪粒を練圧したもの」と定義されています。同省令ではバターの成分については、乳脂肪が80.0%以上、水分が17.0%以下とされています。

【種類】

原料クリームの発酵の有無により、発酵バターと非発酵バターに分けられます。発酵バターは風味が強く、酸味のあるのが特徴です。また、食塩を添加したものを有塩バター、添加しないものを食塩不使用バターといいます。

①   有塩バター

バターを練り上げる工程で1.5%前後の食塩を添加したものです。日本で一般的に使用されているものです。食塩を加えることで、風味を良くし、保存性も高まります。

②   食塩不使用バター

製造工程で食塩を加えないものです。主に製菓用、調理用に利用されます。保

存期間は有塩バターに比べると短くなります。無塩で製造しても生乳に由来する塩分が微量に含まれることから、パッケージに無塩と表示できなくなり、今では「食塩不使用」と表示されています。

③   発酵バター

原料となる乳脂肪分(クリーム)を乳酸菌で発酵させて作ります。淡い酸味と

特有の芳香があります。ヨーロッパではこのタイプが主流です。

④   ホイップバター

パンなどに塗りやすくするために、バターを泡立ててやわらかくしたものと

生クリームを泡立てたものを混ぜ合わせたものです。口当たりも軽くてなめらかです。

⑤   グラスフェッドバター

穀物の飼料ではなく、放牧され牧草で飼育された牛の牛乳から作られます。

香り高く高栄養で、コクのある味わいです。

【保存】

10℃以下の冷蔵庫又は冷凍庫に保存します。

【用途】

調味料の他に、パンのスプレッド、ソースの材料、ソテーの焼き油、炒め油など幅広く使われています。特に小麦粉との相性が良いので、小麦粉を主原料とした食品(パン、クッキーなど)や料理にはよく合います。有塩と食塩不使用では用途が違いますので使い分けをします。有塩バターはトーストやホットケーキに使います。食塩不使用バターは、ケーキ等の洋菓子原料に使われます。塩分を控えている人は食塩不使用を使うことが多いです。

【生産量】

国内のバター生産額の都道府県ランキング(平成26年)では、1位北海道635.8億円、2位岩手県14.5億円、3位群馬県10.8億円でした。(出典:経済産業省)

【栄養】

バターの黄色味を帯びた色は、乳脂肪に含まれているβカロテンの色素です。乳化すると消化によい油脂となり、胃疾患の方の食事に利用できます。

「有塩バター 100g当たり」

エネルギー745kcal、水分16.2g、たんぱく質0.6g、脂質81.0g、飽和脂肪酸50.45g、一価不飽和脂肪酸17.97g、多価不飽和脂肪酸2.14g、炭水化物0.2g、ナトリウム750mg、カリウム28mg、カルシウム15mg、マグネシウム2mg、リン15mg、鉄0.1mg、β-カロテン当量190μg、レチノール活性当量520μg、α-トコフェロール1.5mg、ビタミンD 0.6μg、ビタミンK 17μg、ビタミンB12 0.1mg、食塩相当量1.9g。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

今回は、オムライスやカレーなどいろいろなおかずに合う「バターライス」をご紹介します。

◆材料(4人分)

ご飯(炊きたて)・・・・・・600g

玉ねぎ・・・・・・・・・・ 100g

サラダ油・・・・・・・・大さじ1

バター・・・・・・・・・・・30g

沖縄の海水塩青い海・・・小さじ1

こしょう・・・・・・・・・・少々

パセリ(刻み)・・・・・・・ 少々

◆作り方

①   玉ねぎを刻む。

②   フライパンにサラダ油をひき、弱火でじっくりと玉ねぎが透き通るまで炒める。強火にして、ご飯をほぐすように炒める。

③   バターを加え沖縄の海水塩青い海、こしょうで味をととのえる。バターが溶けて全体に炒め合わせたら火を止め、器に盛る。

料理に独特な風味やコク、まろやかさを加えるバターを使ってみてはいかがでしょう。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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