ピーナッツバター

ピーナッツバター

category:調味料の知恵袋

2019年9月24日

              

 

ピーナッツバターは、乾燥したピーナッツ(落花生)を炒って砕き、ミルやフードプロセッサーですりつぶしてクリーム状のペースト状にした加工食品です。「ピーナッツペースト」と呼ばれることもあります。FDA(アメリカ食品医療薬品局)では、原材料の90%以上にピーナッツを使用したものをピーナッツバターと定義しています。特徴は、舌ざわりがなめらかで芳香があります。バターという名前は外観からつけられたもので、乳脂肪は含まれていません。ピーナッツは「ナッツ(木の実)」という名前がついていますが、マメ科の植物です。地中で実をつけるピーナッツは、正確にはナッツではありません。

 

【歴史】

ジェシー・ブラックバーン・ソントン(1875年~1958年)氏は、アメリカ合衆国の宣教師で、日本にピーナッツバターの製法を伝えました。第二次世界大戦後の食糧難の時に、栄養状態の悪い日本人のために、本国から機械を取り寄せてピーナッツバターを作っていたそうです。

【選び方】

いろいろな種類がありますので、使用用途に合ったものを選びましょう。

 

①   味で選ぶ

加糖のものと無糖のものがあります。風味を増すために食塩、植物油を加えているものもあります。

②   食感で選ぶ

クリーミー(すりつぶし)タイプと、クランチ(粗く砕いたピーナッツ粒を含

む)タイプのものがあります。クリーミータイプは、舌ざわりがなめらかで混ぜやすく、調味料や隠し味に使うと濃厚なピーナッツの風味がします。クランチタイプは、トーストに塗るとザクザクした食感が楽しめます。

③   ピーナッツの含有量で選ぶ

ピーナッツの多いものは素材を楽しみたい時に、含有量が低いものは、パン

に塗りやすく食べやすくしたい時などと分けて使うとよいでしょう。

④   焙煎の度合いで選ぶ

焙煎が浅いものは色が薄く、焙煎が深いものは色が濃くなります。お料理によって使い分けができます。

⑤   生産地で選ぶ

国産や海外産のものがあります。

⑥   容量で選ぶ

トーストに塗るだけでしたら小量タイプのもの、お料理に使う場合は大容量

タイプのものを購入するとよいでしょう。

⑦   その他

安定剤や乳化剤などの食品添加物を加えているものもありますので、食品表示でチェックしましょう。また、ピーナッツバターにチョコレートクリームやストロベリーゼリーなどをミックスしたタイプも販売されています。

 

【保存】

直射日光、高温多湿を避け、常温で保存します。冷蔵庫や冷凍庫で保存すると、固くなり簡単に塗ることができなくなります。ピーナッツバターは、常温で保存しても腐らないのは、水分が少なく高脂肪なので菌などが繁殖できないために、劣化が遅くなるのです。さらに、ピーナッツバターには抗酸化物質であるビタミンEが含まれているために酸化が遅れ、ピーナッツバターの保存期間を延ばします。しかし、約1年経つと酸化して品質と味が落ちてきます。容器に記載された賞味期限を確認し、期限内に消費しましょう。

 

【用途】

調味料の他に、パンやトースト、クラッカー、サンドイッチのスプレッド、和え物、カレー、ドレッシング、豚しゃぶ・バンバンジー等のたれ、お菓子、近年ではお料理の隠し調味料などにも使用されます。

 

【注意する点】

ピーナッツバターの主原料は、ピーナッツ(落花生)です。ピーナッツアレルギーの方は、微量でもアナフィラキシーショックなどの重篤な症状を起こすことがあります。注意が必要な食品として、加工食品中においてアレルギー表示も義務付けられています。

 

【栄養】

高カロリーでたんぱく質が多く、カリウムやナトリウム、リンなどのミネラルやビタミンB1やビタミンEなどが多く含まれ、食物繊維も多いです。そのために栄養価の高い食品として、栄養補給に使用されてきました。近年では、美容やダイエット、生活習慣病の予防をする食品としても注目されています。但し、高脂肪・高カロリーなので食べ過ぎに注意しましょう。

 

「ピーナッツバター 100g当たり」

エネルギー636kcal、水分1.2g、たんぱく質20.6g、脂質50.4g、飽和脂肪酸11.28g、一価不飽和脂肪酸19.88g、多価不飽和脂肪酸14.62g、炭水化物24.9g、食物繊維7.6g、ナトリウム350mg、カリウム650mg、カルシウム47mg、マグネシウム180mg、リン370mg、鉄1.6mg、β-カロテン当量4μg、α-トコフェロール4.8mg、ビタミンB1 0.10mg、ビタミンB2 0.09mg、ナイアシン当量19.6mg,

ビタミンB6 0.36 mg、葉酸86μg、食塩相当量0.9g

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)。

【料理】

沖縄料理の「ミミガー(豚耳皮)のさしみ」をご紹介します。ピーナッツ酢が豚耳皮の臭みを抑え、コリコリとした歯触りとよく合います。

 

◆材料(4人分)

豚の耳皮・・・・・・・・・・・80g

沖縄の海水塩青い海・・・小さじ1/5

きゅうり・・・・・・・・・・ 100g

もやし・・・・・・・・・・・・20g

<ピーナッツ酢>

ピーナッツバター・・・・・大さじ1

酢・・・・・・・・・・・・大さじ1

沖縄の海水塩青い海・・・小さじ1/3

砂糖・・・・・・・・・・小さじ1/2

 

◆作り方

①   豚耳皮はよく洗って、塩でもんでからたっぷりの湯で茹で、さらによく洗

って、塩気と脂気を抜いてせん切りにする。きゅうりはせん切り、もやしはゆでて水気を取る。

②   ピーナッツ酢の材料を混ぜ合わせる。

③   ボウルに①を入れて混ぜ合わせ、②のピーナッツ酢で和える。

 

栄養豊富なピーナッツバターを日常料理に使ってみてはいかがでしょう。

 

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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