ココナッツオイル

ココナッツオイル

category:調味料の知恵袋

2019年10月22日

ココナッツオイルは、ココヤシから作られる油脂です。ココヤシの成熟した実の胚乳からとれる油でヤシ油の一種です。食用と薬用に使われています。また同じくヤシ油と言われるものには、アブラヤシの果実から作られるパームオイルがあります。これは主に工業用として使われます。

【歴史】

ココナッツオイルは、昔からフィリピン、タイなどの東南アジアやインド、スリランカなどの南アジア、ポリネシアやミクロネシア、中央アメリカなどでも、日常的に利用されてきました。また、インドやスリランカに伝わる伝統医療アーユルヴェーダ療法の治療薬として使われるなど、世界各地で価値が認められてきました。

【生産地】

世界のココナッツ生産量の国別順位は、1位インドネシア約1898万トン、2位フィリピン約1405万トン、3位インド約1147万トンです(出典:2017年 FAO)。

【製造法】

日本で「エクストラバージン」と呼ばれるココナッツオイルの主な製造法は3種類です。製造法の違いによって価格、香りや栄養に違いがあります。

①   発酵分離製法(非加熱・低温圧搾)

新鮮なココナッツの胚乳を細かく砕いて、低温で圧搾します。圧搾して取れ

たココナッツミルクを、常温で発酵させて作る伝統的な製法です。ココナッツの栄養や酵素がオイルにきちんと残り、香りも豊かです。

②   遠心分離製法(非加熱・低温圧搾)

新鮮なココナッツの胚乳を細かく砕いて、低温で圧搾します。ココナッツミルクを遠心分離機にかけ短時間で水分とオイルを分離します。短時間で製造できるので、低コストで作れて、品質が安定しやすいです。ココナッツの栄養素や酵素が水分側に残りやすく、香りが抑えられます。

③   エクスペラー法(低温圧搾)

胚乳を細かく砕いて60~80℃以下の低温の熱風で乾燥させたココナッツを圧搾し、分離したオイルをろ過する方法です。大量生産で安価にできるのが特長です。

他にココナッツオイルでも「バージン」という言葉が入らない商品があります。これは「RBDココナッツオイル」で、高温で圧搾し化学処理をしたもので匂いも除去されています。工業用オイルとして石鹸やキャンドル、マーガリンの原料として使われます。精製の過程で栄養素も除去されているので、ココナッツオイルの効果は期待できません。

【選び方】

有機栽培された新鮮なココナッツを原料にし、化学物質などの添加のない、低温圧搾製法でできた「エクストラバージンココナッツオイル」を選びましょう。また、安全性の面では「認証・認定」を受けているかで判断するとよいでしょう。日本では「有機JAS認定」、フィリピンでは「フィリピン政府ココナッツ庁のオーガニック認証」、インドネシアでは「アジア・太平洋ココナッツ委員会APCCの基準」、アメリカでは「USDA認証」、ヨーロッパでは「EUオーガニック認証」などがあります。

【温度による形状の変化】

約25℃以下では固体、約25℃以上では無色透明な液体になります。冬場は白く固くなりますので、スプーンなどで削って使います。ココナッツオイルは25℃以下になったからといって、直ぐに固体になることはありません。液体の中に白いモヤモヤしたものが出てきますが、それはカビではありません。

【保存】

ココナッツオイルは酸化しにくので、常温で保存できます。ただし、夏場に固体で使用したいときは、冷蔵庫で保存します。また、製氷皿に流し入れて固めて使うこともできます。保存期間は未開封で2年です。開封後は1か月が目安です。

【用途】

調味料としてみそ汁やスープ、炒め物、揚げ物、マリネ、ドレッシングなどあらゆる料理に、デザートにかけたり、コーヒーなど飲み物に混ぜて使えます。抗菌作用があるので歯磨きに、保湿効果もありますので、ボディやヘアケアなどのマッサージオイル、オイルプリング(ココナッツオイルを口に含んで5分程度オイルを巡らせる)にも使えます。

【注意する点】

①   電子レンジは使用禁止です。電子レンジを使用すると、急に温度が上がり火

傷をする場合があります。

②   水分と混ざると雑菌が繁殖し、酸化する可能性があります。

③   排水口に流さないようにします。約25℃以下で固まりますので、余ったオイ

ルは直接排水口に流さず、紙などに吸収させて、燃えるゴミとして捨てましょう。

【栄養】

ココナッツオイルは、飽和脂肪酸の一種である中鎖脂肪酸を含みます。中鎖脂肪酸から作られるケトン体が、認知症の予防・改善などの期待ができます。1日に大さじ1~2杯を2~3回の摂取が推奨されています。また中鎖脂肪酸は、素早くエネルギーに変わりやすく代謝が活発化し、ダイエット中の人やスポーツ選手に最適な油脂として注目されています。ココナッツオイルの中鎖脂肪酸の成分は、ラウリン酸が約50%を占めています。ラウリン酸は母乳にも含まれていて免疫力を高めます。また、ビタミンEの抗酸化作用で細胞の老化防止に効果があります。

「ココナッツオイル(ヤシ油) 100g当たり」

エネルギー921kcal、水分0g、たんぱく質0g、脂質100.0g、飽和脂肪酸47.08g、一価不飽和脂肪酸36.7g、多価不飽和脂肪酸9.16g、コレステロール1mg、炭水化物0g、食物繊維0g、ナトリウム0mg、カリウム0mg、マグネシウム0mg、リン0mg、鉄0mg、β-カロテン当量0μg、α-トコフェロール8.6mg、ビタミンK4μg、ビタミンB1 0mg、ビタミンB2 0mg、ナイアシン当量0mg、ビタミンB6 0mg(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)。

【料理】

「ココナッツオイル入りパンプキンスープ」をご紹介します。

◆材料(4人分)

かぼちゃ・・・・・・・・200g

玉ねぎ・・・・・・・・・120g

沖縄の海水塩青い海・・・小さじ1/4

水・・・・・・・・・・・150ml

ココナッツオイル・・・・大さじ1

牛乳・・・・・・・・・・400ml

沖縄の海水塩青い海・・・小さじ1/2

こしょう・・・・・・・・少々

パセリ(刻み)・・・・・・少々

◆作り方

①   かぼちゃは皮と種を取り除いて薄切りにし、水をふりラップをかけてやわ

らかくなるまで加熱する(約5分)。

②   カボチャに触れると潰れるくらいに柔らかくなったら、泡立て器などでカ

ボチャを潰す。

③   玉ねぎはみじん切りにし、フライパンに入れて沖縄の海水塩青い海をふり、

弱火にかける。途中こげつくなら、水大さじ1(分量外)を入れてあめ色に

なるまで炒める。

④   ②のカボチャ、③の玉ねぎ、水、ココナッツオイルをミキサーに入れて撹

拌し、鍋に移す。

⑤   ④の鍋に牛乳を加えて温め、沖縄の海水塩青い海、こしょうで味をととの

える。

⑥   器に注ぎ、パセリをふる。

 

健康に役立つ注目のスーパーフードであるココナッツオイルを日常料理に取り入れてはいかがでしょう。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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