桑の実

桑の実

category:料理のあれこれ

2019年11月12日

 

桑の実とはクワ科クワ属の落葉樹になる果実の総称のことです。熱帯から温帯に広く分布しています。日本で養蚕業が盛んだった時代(昭和初期)には、蚕のエサ(桑の葉)となる桑の木を多くの場所で栽培していました。果実はラズベリーのように表面は粒の集合果で、形は縦長で色は熟すると赤黒くブラックベリーに似ています。酸味と甘みが特徴です。

 

【原産地と歴史】

中国や韓国が原産地で、日本には3世紀頃に蚕とともに伝えられたと言われています。

【品種と旬】

桑の種類は世界で1000品種以上もあるそうです。桑の原種はヤマグワ、マグワ、ログワの3系統に分けられます。普通桑の木は接木で繁殖させるので、日本各地域で独自の品種が選抜、育成されたことから、地方ごとに様々な品種が生まれ栽培されてきました。日本の桑の品種は100品種以上もあるそうです。桑の実は4月から5月にかけて花を咲かせ、実をつけ始めます。収穫できるのは実が熟し、赤黒くなる6月初旬頃から下旬頃までの1か月間ほどです。

沖縄で栽培されている桑は、「島桑(シマグワ)」と言う琉球諸島にのみに分布する品種で、春と秋に収穫できます。沖縄方言では桑のことを「ナンデンシー」と言います。

 

【沖縄の生産地】

沖縄県内主産地は浦添市です。桑は浦添市の地域資源となっています。最初は、「うらそえ織」の養蚕のために島桑を栽培していましたが、葉がもったいないという声から、葉を利用した「桑の葉茶」が生まれました。果実は「桑の実ジャム」として販売されています。

 

【桑の日】

桑の日は9月8日です。日付は「く(9)わ(8)」(桑)と読む語呂合わせから、制定されました。福岡県八女市に本社を置く茶や健康茶、お菓子を販売する会社が制定しました。

【選び方】

桑の実は、明るい赤色の時点では酸味が強いので、十分に熟し、全体に赤黒くて、みずみずしいものを選びましょう。

 

【保存】

桑の実はキッチンペーパーなどを敷いた容器に入れ、ラップをかぶせて蓋をして、冷蔵庫に入れておきます。2~3日で食べましょう。

 

【冷凍保存】

桑の実を冷凍する場合は、解凍後にそのまま調理できるように、きれいに洗って水気を切って、軸の部分を取ってから、冷凍します。

 

【食べ方】

そのまま食べることが多いのですが、ジャムやゼリー、お菓子、ドライフルーツ、食酢、肉料理のソース、ソルベ、ワイン、果実酒、リキュール等にも利用されています。また、桑の葉は、お茶、パウダー、お菓子などに利用されています。

 

【栄養・効能】

骨や歯の健康に役立つカルシウム、貧血によい鉄分、余分な水分を排出するカリウムといったミネラルをバランスよく含みます。また、ビタミンCやアントシアニンをはじめとするポリフェノールを多く含有し、脳代謝機能の活性化、動脈硬化を予防、抗炎症作用、抗ウイルス作用があるといわれています。更に桑の実に含まれるデオキシノジリマイシン(DNJ)が二糖類分解酵素のα―グルコシダーゼの働きを阻害して、食後の急激な血糖値上昇を抑えることで、糖尿病を予防・改善すると期待されています。桑の実はこのように様々な栄養素や成分が取れることが、スーパーフルーツと言われる理由でしょう。

【桑の実 生 可食部100g当たりの成分】

エネルギー43kcal、水分87.7g、たんぱく質1.4g、脂質0.39g、炭水化物9.8g、食物繊維総量1.7g、カリウム194mg、カルシウム39.0mg、マグネシウム18mg、リン38mg、鉄1.85mg、カロテン9μg、ビタミンE0.87mg、ビタミンB10.03 mg、ビタミンB2 0.1mg、葉酸6μg、ビタミンC36mg

(『米国農務省国立栄養データベース』より)

【料理】

果実を使ったジャムの作り方をご紹介します。

 

◆材料

桑の実(完熟したもの)・・・・500g

グラニュー糖・・・・・・・・100g

シークヮーサー果汁・・・・・大さじ1

沖縄の海水塩青い海・・・・・少々

 

◆作り方

① 桑の実はへたをハサミで切り取ります。実を手早く洗い、水気を拭き取ります。

② 2~3分間ミキサーにかけます。

③ ホーロー鍋に②とグラニュー糖を入れ、かき混ぜながら煮ます。

④ アクを取り除きます。

⑤ 沖縄の海水塩青い海を入れます。しゃもじについたジャムがゆるやかに落ちるくらいまでに詰めます。

⑥ 火を止める直前に、シークヮーサー果汁を加えて混ぜます。

 

昔懐かしい桑の実が手にはいったときは、味わってみてはいかがでしょうか。

 

 

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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