ペスト・ジェノヴェーゼ

ペスト・ジェノヴェーゼ

category:調味料の知恵袋

2019年12月24日

日本ではペストを、ペースト(paste=練り物)と混同されているようです。また、パスタメニューでは、バジルソースを使ったものを「ジェノヴェーゼ」と呼んでいますが、正しくは「ペスト・ジェノヴェーゼのパスタ」となります。「ペスト・ジェノヴェーゼ」は、イタリア料理を代表するパスタに欠かせないソースの一つです。ペストは、すりつぶしたもの全般を指しています。ペスト(pesto)とはイタリア共和国・リグーリア州(北西部の州、州都はジェノヴァ)を起源とする調味料のことです。「ペスト・ジェノヴェーゼ」はバジリコ(英語=バジル、熱帯アジア原産の香草)の葉、松の実、パルミジャーノ・レッジャーノ(ハードタイプのイタリア北部産チーズ)、ニンニク、エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル、塩で作られます。バジリコを使ったペストは19世紀頃に確立したと言われます。ジェノヴェーゼ(意味=ジェノヴァ生まれの)は、バジリコの産地ジェノヴァを表しています。バジリコのペストがメジャーで、ペストと言えばバジリコのペストを指すことがほとんどのようです。

【基準】

イタリアにおける「原産地名称保護制度(D.O.P)」によると、「ペスト・ジェノヴェーゼ」には、材料に細かい基準があります。

・バジリコはジェノヴァのプラー地区産の若い葉を使うこと。

・パルミジャーノ・レッジャーノは30か月以上熟成させたものを使う。

・オリーブオイルはリグーリア州産のエクストラ・ヴァージン・オイルを必ず使うこと等。

基準を満たさないものは「ペスト・ジェノヴェーゼ」ではなく、「ペスト・アッラ・ジェノヴェーゼ」(ジェノヴェーゼ風のペスト)と名乗らなくてはならないそうです。リグーリア州以外の州では、エクストラ・ヴァージン・オリーブオイルが他の植物油(ひまわり油など)に替えられていたり、本来の原料ではない果糖やクエン酸が入っていたり、松の実ではなく他のナッツ類(カシューナッツなど)に替えることがあります。本来のペスト・ジェノヴェーゼとは風味に違いがあります。

【利用】

パスタだけではなく、オムレツ、オードブル、肉料理、魚料理、サラダ、ピザ、パン、ガーリックトーストなどにも使えます。

【市販品の選び方】

日本では「ペスト・アッラ・ジェノヴェーゼ」(ジェノヴェーゼ風のペスト)が、「バジルソース」や「ジェノヴェーゼ」などの名称(商品名)で市販されています。国産品と外国産の2つに分けられます。購入前にどちらも原材料名を確認します。国産品でも素材に輸入品を使用している場合があります。国産品にこだわる場合は、生産地を確認しましょう。次に安全性を求めるのでしたら、防腐剤や合成着色料などが無添加のものを選びましょう。

【市販品の保存】

未開封の場合は常温保存でよいのですが、開封後は冷蔵庫保存にします。空気に触れると酸化しやすいため、早めに使い切ります。冷蔵保存の目安は2週間程度です。また、早く使いきれない場合は、冷凍庫保存します。保存袋に入れて平らにしてから冷凍庫に保存します。冷凍保存の目安は1か月程度です。

【ペスト・アッラ・ジェノヴェーゼ(ジェノヴェーゼ風のペスト)の作り方】

①   バジルの葉30gを洗って、しっかり水気を拭き取ります。

②   すり鉢に①のバジルの葉、松の実20g、ニンニクのみじん切り小さじ1、おろしたパルミジャーノ(粉チーズ可)20g、沖縄の海水塩青い海小さじ1/5を入れてすりつぶします。途中でエクストラ・ヴァージンオリーブオイル80mlを垂らしながら少しずつ混ぜます。

③   瓶などに入れて、表面が空気に触れないようにオリーブオイルを少量注ぎます。冷蔵庫で2週間、冷凍庫では1か月保存が目安です。

フードプロセッサーやミキサーを使うと簡単に出来上がります。

【応用料理】

「ペスト・アッラ・ジェノヴェーゼ(ジェノヴェーゼ風のペスト)のオムレツ」の作り方をご紹介します。

◆材料(1人分)

卵・・・・・・・・・・・・・2個

ペスト・アッラ・

ジェノヴェーゼ・・・・・・・小さじ2

粉チーズ・・・・・・・・・・小さじ1

沖縄の海水塩青い海・・・・・少々

オリーブオイル・・・・・・・小さじ1

バター・・・・・・・・・・・5g

◆作り方

① ボウルに卵を割りほぐし、ペスト・アッラ・ジェノヴェーゼ、粉チーズ、沖縄の海水塩青い海、を加えて混ぜておく。

②   フライパンを熱し、オリーブオイル、バターを溶かして①を流し入れる。

③   ざっとかき混ぜながら焼き、半熟になったらフライパンの片側に寄せて裏返し、形をととのえ、皿に盛る。

イタリア料理によく使われる「ペスト・ジェノヴェーゼ」をご家庭の調味料に加えて楽しんでみませんか。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

同じカテゴリの記事

同じカテゴリの投稿は見つかりませんでした。