サンショウ

サンショウ

category:調味料の知恵袋

2020年2月25日

サンショウは、日本を代表する香辛料です。原産は日本で、ミカン科サンショウ属の落葉低木です。ピリピリしびれる辛さと柑橘系の香りが特徴です。葉や花、実、果皮を薬味や飾りつけ、魚の臭み抜き、料理の引き立て役などとして日本料理に活用できます。粉サンショウは、「うなぎの蒲焼き」には欠かせない香辛料として用いられてきました。サンショウの若葉は、食用として「木の芽」と呼ばれ、手に乗せてパンと叩くと爽やかな香りがします。また、サンショウの木の幹は香りがよくて固いので、最高級品のすりこぎ棒として販売されています。雌雄異株なので、サンショウの実がなるのは雌株だけです。英語では「Japanese pepper」です。

【歴史】

縄文時代の土器からサンショウの実が付着した化石が出ています。サンショウは、肉や魚の腐敗予防として使われていたと考えられています。また中国の「魏志倭人伝」には、紀元3世紀頃の日本にはサンショウが自生していたことが記されています。10世紀頃には薬や薬味としてサンショウの葉が使われていました。15世紀の室町時代の「大草家料理書」には、サンショウの粉をふりかける「うなぎの蒲焼き」の料理が紹介されています。江戸時代には屋台の増加によってサンショウが薬味として使われるようになりました。

【ことわざ】

日本には「山椒は小粒でもピリリと辛い」ということわざがあります。体は小さくても、才能や力量が優れているので侮れないという意味です。

【主産県と主要産地】

日本でのサンショウの主要産地と出荷量は、和歌山県485トン、高知県43トン、京都府21トンです。(平成25年度産・特定果樹生産動態等調査種類別栽培状況より) その他に主産県は埼玉県、奈良県、和歌山県、愛媛県、高知県です。(薬用作物(生薬)に関する資料平成27年より)

【品種】

主に以下の5品種があります。

①    朝倉(アサクラ)サンショウ・・・枝にトゲがなく雌雄同株で栽培し易く、香りが高くマイルドな辛味です。兵庫県で多く栽培されています。

②    葡萄(ブドウ)サンショウ・・・小さなトゲがある品種で、和歌山特産のサンショウです。ぶどうのように実がたくさんできることから栽培しやすい品種です。

③    高原(タカハラ)サンショウ・・・岐阜県飛騨地方に生産されている品種で、高原川流域で自生していたことから、その名前がつきました。小粒で香りが良いのが特徴です。

④    山朝倉(ヤマアサクラ)サンショウ・・・山野に自生する品種で、トゲが短いのが特徴です。接ぎ木として使われます。

⑤    竜神(りゅうじん)サンショウ・・・和歌山県の竜神地方で栽培されています。葉は卵形で、普通のサンショウと比べて葉の数が少ないのが特徴です。主に食用として使われます。

その他に同属異種には、「華北(カホク)サンショウ」と言う中華料理に使われる花椒(ホアジャオ)があります。また「岩(イワ)サンショウ」と言う南西諸島などの岩場に自生するサンショウ属もあります。沖縄方言では「センスルーギー」です。

【季節ごとのサンショウの種類と用途】

3月 若葉(木の芽)・・・料理の彩り、吸い口、木の芽味噌、ちらし寿司など

4~5月 サンショウの花(花山椒)・・・料理の彩り、吸い物、佃煮など

6月 熟していない緑色の実(実山椒、青山椒)・・・佃煮、ちりめん山椒など

9月 果皮を乾燥させて粉末にしたもの(粉山椒)・・・うなぎの蒲焼き、七味唐辛子の材料など

【保管と扱い方】

木の芽は、湿らせたペーパーで挟み、ラップに包んで冷蔵庫で保存します。乾燥したサンショウは、密閉容器に入れて冷暗所で保存します。瓶入りの粉サンショウは、直射日光、高温多湿を避けて保存します。

【サンショウの効果】

①    健胃、整腸効果、駆虫

②    強壮効果

③    冷え性を改善する効果

④    打撲などを解消する効果

⑤    デトックス

⑥    減塩

【食べ方】

うなぎの蒲焼き、焼き鳥、ラーメン、うどん、みそ汁、鍋物、パスタ、スープ等にふりかけて食べます。

【栄養成分】

サンショウは、カリウム、カルシウム、β-カロテンを多く含みます。カリウムは血圧を正常に保ち、老廃物を体外へ排出します。カルシウムは骨や歯の形成に大切な成分です。また、β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、免疫力を高め、皮膚や粘膜を丈夫にします。

その他に、サンショウの辛み成分のサンショオールは、肩こりや神経痛、保温効果があります。また、香り成分のシトロネラールは、食欲増進や消化促進、消炎作用、食中毒予防効果もあります。

「サンショウ 粉末 100g当たり」

エネルギー375kcal、水分8.3g、たんぱく質10.3g、脂質6.2g、炭水化物69.6g、灰分5.6g、カリウム1700mg、カルシウム750mgマグネシウム100mg、リン210mg、鉄10.1mg、亜鉛0.9mg、β-カロテン当量200μg、ビタミンB1 0.1mg、ビタミンB2 0.45mg、ビオチン27.1μg、ビタミンC 0mg、食塩量0g(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)。

 【料理】

 「サンショウと大根おろしのお味噌汁」をご紹介します。サンショウの風味がみそ汁に合います。

◆材料(4人分)

大根おろし・・・・・・・大さじ4

かつおだし・・・・・・・800ml

ナメコ・・・・・・・・・60g

青ネギ(小口切り)・・・ 15g

味噌・・・・・・・・・・25g

沖縄の海水塩青い海・・・小さじ1/6

粉サンショウ・・・・・・少々

◆作り方

①    ナメコは、さっと洗い水を切る。

②    鍋にかつおだしを入れて熱し、大根おろし、ナメコを入れ、味噌、沖縄の海水塩青い海を加え温める。

③    椀に注いで青ネギを散らし、粉サンショウをふる。

日本を代表する香辛料のサンショウを、お料理に取り入れて健康に役立ててはいかがでしょう。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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