パッションフルーツ

パッションフルーツ

category:料理のあれこれ

2020年7月14日

パッションフルーツは、つる性の多年生、トケイソウ科の果物です。別名は果物時計草(クダモノトケイソウ)といいます。パッションフルーツのパッションは「情熱」と思う人が多いかもしれませんが、この場合のパッションとは「キリストの受難」のことで、花の形が十字架にかけられたイエスキリストの姿と似ていることから名付けられました。日本ではパッションフルーツの花が「時計」に見えたので「トケイソウ(クダモノトケイソウ)」と呼ばれています。果実は濃い赤紫色で、長さ5~10cmくらいの卵形に近い球形です。果実には種を包んだゼリー状の果肉と果汁が入っています。よい香りがあり、ジューシーで甘酸っぱい味わいです。旬は6月から8月です。

【歴史】

パッションフルーツの原産地はブラジルで、アメリカ大陸の亜熱帯地域に自生していたものと言われています。世界に広まったのは17世紀以降です。「パッション」の名がついたのもこの頃で、1610年にスペイン人の宣教師が南米を旅行中にこの花を見て「パッションフラワー」と名付けたそうです。日本には18世紀頃(明治時代)に導入されました。おもな産地は鹿児島県の奄美大島や沖縄県、東京都の小笠原諸島などの亜熱帯地方です。

【生産地】

平成29年(2017年)産の国内のパッションフルーツ収穫量は、1位鹿児島県321トン、2位沖縄県127トン、3位東京都13トンとなっています。(農林水産省・平成29年産特産果樹生産動態等調査より)

【種類】

パッションフルーツには紫色種と、黄色種があります。その他にパッションフルーツの仲間に「ミズレモン」があります。

①   紫色種

一般的に多く流通している品種です。果皮は濃紫色で、熟すると特有の芳香が強くなり、酸味は程よく含まれて糖度は約16度と甘味が強くなります。輸入先はアメリカやニュージーランドです。日本では鹿児島県や沖縄県などで栽培されています。

②   黄色種

黄色い果皮をした種類で、味は紫色種とあまり変わりません。糖度は約14度で、完熟するとジューシーで香りがよくて甘味と酸味の調和した濃厚な味わいです。

③   ミズレモン

濃黄色からオレンジ色の果皮で、糖度は約19度と高く、酸味が弱くまた独特の香りが特徴です。

【選び方】

①   フルーティーな甘酸っぱい香りがあるものを選びましょう。

②   果皮に艶があり全体にまんべんなく色付いているものを選びましょう。

③   手にもって重みを感じられるものを選びましょう。

【食べ頃】

果皮がツルツルで香りがないものは、室温でしばらく置いて追熟させましょう。果皮にシワが出て香りが強くなったら、酸味が少しやわらいで食べ頃です。冷蔵庫で冷やして食べましょう。

【食べ方】

パッションフルーツは、半分に切ってスプーンで果肉をすくって食べるのが一般的な食べ方です。果肉の中には種が入っていますが、そのまま食べても大丈夫です。果肉をそのままヨーグルトやアイスクリームにかけたり、ドレッシングに使うこともできます。他にはジューサーにかけてジュースやスムージーにしたり、果肉部分を目の細かい裏ごしで種を取り除けばフレッシュなピューレになり、それを利用してゼリーやムース、シャーベット、カクテルなどを楽しむことができます。

【栄養】

パッションフルーツにはβ-カロテンが豊富に含まれています。100g当たり1100μgと果実類の中ではトップクラスの多さです。その他にはカリウムやビタミンC、ビタミンB6、葉酸も多く含まれています。ポリフェノールの一種でアンチエイジング効果が期待できるピセアタンノール、疲労回復に役立つクエン酸なども含まれています。

「パッションフルーツ 果汁 生 100g当たりの成分」

エネルギー64kcal、水分82.0g、たんぱく質0.8g、脂質0.4g、炭水化物16.2g、食物繊維総量0g、カリウム280mg、カルシウム4mg、マグネシウム15mg、リン21mg、鉄0.6mg、亜鉛0.4mg、マンガン0.1mg、β-カロテン当量1100μg、ビタミンB6 0.18mg、葉酸86μg、パントテン酸0.63mg、ビタミンC16mg。

(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)

【料理】

簡単に作れる「パッションフルーツゼリー」を紹介します。

◆材料(2個分)

パッションフルーツ・・・2個

粉ゼラチン・・・・・・・小さじ1/2

水・・・・・・・・・・・大さじ1

砂糖 ・・・・・・・・・・大さじ2

水・・・・・・・・・・・80ml

◆作り方

① ゼラチンに水大さじ1を入れて混ぜ、ふやかしておく。

② パッションフルーツの両端を10円玉くらいの形に薄く切って、安定するようにする。

③ パッションフルーツを半分に切る。

④  ①に砂糖と水80mlを加えて、電子レンジで1分加熱する。

⑤  パッションフルーツの果肉をスプーンですくい出し、④に入れて電子レンジで40秒加熱する(果肉を取った後の果皮はゼリー容器として使用する)。

⑥  パッションフルーツの容器に⑤を入れて、冷蔵庫で冷やし固める。

今が旬の甘酸っぱいパッションフルーツを美容と健康に役立てましょう。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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