焼肉のたれ
category:調味料の知恵袋
2020年11月24日
焼肉のたれは、焼肉やバーベキューなどに用いられる合わせ調味料(たれ)です。主に醤油をベースとして、ニンニクや唐辛子などの香辛料や、りんごやレモンなどの果実、セロリ、ネギなどの香味野菜などを配合したものが市販されています。北海道札幌市に本社を置く某会社が1956年に発売された「成吉思汗のたれ」(ジンギスカンのタレ)が元祖と言われています。
【種類】
〔ベース〕・・・焼肉のたれにはベースとなる、醤油だれ、味噌だれ、塩だれの3種類があります。
① 醤油だれ・・・3種類の中で一番幅広いラインナップを誇るのが醤油ベースの焼肉のたれです。生姜やニンニク、果物の酸味や甘味を加え、香味野菜の香りなどをブレンドしています。鶏肉・牛肉・豚肉との相性がよく、特に牛肉との相性が抜群です。
② 味噌だれ・・・臓物肉を食べるときに使用されるのが特徴で、ホルモン焼きや、醤油よりも濃い味で肉を味わいたいときに使用するといいです。豚肉や鶏肉との相性もいいです。但し、味噌ベースのたれは焦げやすいので焼くときは注意しましょう。
③ 塩だれ・・・鶏ガラベースに塩、ニンニク、ごま油などが入った合わせだれです。レモンが使われているタイプも多いです。あっさりさっぱりとした味わいが特徴で、牛タンや豚バラ肉、牛バラ肉、魚介類、焼き野菜、炒め野菜などに合います。
〔辛さ〕・・・辛さは3種類あります。
① 甘口・・・原料にりんごやはちみつが含まれているので、子どもでも食べやすいたれです。
② 中辛・・・辛さの中に甘さが感じられる、おろしニンニク風味がより楽しめるたれです。
③ 辛口・・・原料に豆板醤(トウバンジャン)やコチュジャンが入っているたれです。ピリッとした辛さが食欲をそそります。
【使い方】
- もみだれ・・・肉を焼く前に下味をつけて肉の味を決めることを「もみだれ」と言います。漬け込む時間は20~30分程度です。醤油だれの場合は、肉と醤油のうま味を感じ、また塩だれの場合は味の濃い醤油や味噌が向かないタンや豚トロに使うとあっさりとした味で食べられます。味噌だれの場合は、クセの強いホルモンやレバーなどを食べやすくします。
- つけだれ・・・肉を焼いてからたれにつけます。「もみだれ」よりもさっぱりした味で食べられます。醤油だれ、塩だれ、ポン酢が使われます。
【保存】
開栓前は、常温で直射日光を避け、冷暗所に保存します。開栓後は必ず冷蔵庫で保存します。賞味期限にかかわらずできるだけ早く使用しましょう。また、余っている焼肉のたれがありましたら「下味冷凍」をすると、冷凍庫で2~3週間保存できます。
「下味冷凍」とは、買ってきた肉などをそのまま冷凍するのではなく、調味料で味付けをした状態で保存袋に入れて冷凍保存する方法です。冷凍している間に味がしみ込んで、味わい深くなり、調味料のコーティングによって肉がやわらかくなるという利点もあります。
【栄養】
焼肉のたれはエネルギーと炭水化物が多く、ナトリウム、塩分相当量も多いのが特徴です。大さじ1杯(18g)あたりの成分は、エネルギー30kcal、炭水化物6.0g、塩分相当量1.5gです。
「焼肉のたれ」(100g当たりの成分)
エネルギー169kcal、水分51.6g、たんぱく質4.3g、脂質2.2g、炭水化物33.1g、食物繊維総量0.4g、ナトリウム3300mg、カリウム220mg、カルシウム23mg、マグネシウム35mg、リン88mg、鉄0.9mg、ビタミンB10.03 mg、ビタミンB2 0.09mg、ナイアシン当量1.0mg、ビタミンB6 0.09mg、ビタミンB12 0.1μg、葉酸18μg、ビタミンC 1mg、食塩相当量8.3g。
(『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』)
【レシピ】
沖縄の特産品シークヮーサーを使った「塩だれ」の作り方を紹介します。爽やかな香りと酸味が特徴です。(写真:右)
◆材料(4人分)
シークヮーサー果汁・・・・・大さじ2
酢・・・・・・・・・・・・・大さじ1
オリーブオイル・・・・・・・大さじ4
沖縄の海水塩青い海・・・・・小さじ1
ブラックペッパー・・・・・・少々
◆作り方
① 小さなボウルにすべての材料を入れてよく混ぜます。
自家製の焼肉のたれを作って、我が家の焼肉の味にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
山城 尚子
<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師> 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。
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