グルクン(タカサゴ)

グルクン(タカサゴ)

category:料理のあれこれ

2021年5月11日

グルクンは、タカサゴ科クマササハナムロ属の魚です。和名の「タカサゴ」は東京、小田原での呼び名で、漢字では「高砂」と書きます。「タカ」は漁村用語で岩礁のことで、「サゴ」は細魚、小魚のことで、「岩礁帯に住む小魚」の意味です。

沖縄方言では「グルクン」と呼び、1972年沖縄県の県魚に制定されました。沖縄県民には親しみのある魚で「グルクンの唐揚げ」(グルクンを丸ごと唐揚げにし、頭も骨も食べられる料理)は沖縄料理には欠かすことができません。しかし、近年漁獲量は減少し、さらに沖縄の海にいる量の減少も懸念されています。

【特徴】

グルクンの大きさは25~30cm前後です。体は細長い紡錘形で、背と体側には黄色の細い線が2本あります。尾びれには、黒い部分があります。主な産地は、沖縄県、鹿児島県、長崎県、高知県です。

グルクンは雑食性で、オキアミなどの小さなプランクトンなどをエラで濾して捕食します。5月~7月に迎える産卵期には、群れをなして海中を上下しながら産卵活動を行います。

グルクンの身の色は白くてやわらかく、味は淡白です。グルクンは通常海で泳いでいる時は鮮やかな青色をしていますが、水揚げされて死んだ時や、休息時や釣り上げられて興奮した時には、赤色に変わる特徴を持っています。

【分布】

 北は九州南部から、南はオーストラリア、ニューカレドニアまでの西太平洋と、インド洋の熱帯域の沿岸部に広く分布しています。日本での主な分布域は、奄美諸島、琉球列島、小笠原諸島、伊豆諸島南部などです。

【種類】

グルクンはタカサゴ科魚類の総称した方言名です。沖縄県には次の種類が主に生息しています。グルクン(タカサゴ)、カブクヤーグルクン(ニセタカサゴ)、ヒラーグルクン(ササムロ)、ウクーグルクン(クマササハナムロ)、シチューグルクン(ユメウメイロ)、アカジューグルクン(ウメイロモドキ)。

【魚の日】

「さ(3)かな(7)」と読む語呂合わせから、3月7日が「魚の日」とさかなジャパンプロジェクト推進協議会が制定しました。この日には魚を食べることを提案しています。

【選び方】

目に透明感があり黒目がくっきり綺麗なもの、エラが鮮やかな赤色でくすみがない、鱗がきれいについている、尾びれがピンときれいについている、お腹にハリと弾力、艶があるものを選びます。

【保存】

グルクンは鮮度の落ちやすい魚です。獲れたてのものは刺身にしますが保存は次のようにします。

①   冷凍保存の場合は、腹ワタを取り除き、よく洗ってから水気をキッチンペー

パーなどでふき取ります。1尾ずつラップで包み、急速に冷凍させます。凍ってから冷凍保存用袋に入れて密閉し冷凍保存します。解凍する場合は、冷蔵庫(チルド室)でゆっくり解凍します。

②   冷蔵保存の場合は、腹ワタを取り除き、よく洗ってから1尾ずつキッチンペーパーで包み、さらにラップで包み冷蔵保存します。

【食べ方】

唐揚げ、刺身、南蛮漬け、マース煮(塩煮)、塩焼き、天ぷら、味噌汁、練り製品(カマボコの原料)等に使われます。

【栄養】

タカサゴ(グルクン)は高たんぱく質で低脂肪の魚です。次のようなビタミンやミネラルがバランス良く含まれています。

タカサゴ(グルクン)は、糖質代謝の補酵素として働き疲労回復に役立つビタミンB1、口内炎や口角炎を予防するビタミンB2、皮膚や粘膜の健康維持を助けるナイアシンやビタミンB6、ストレスを緩和させるパントテン酸、貧血を予防し神経を正常に保つビタミンB12と葉酸を含みます。

また、骨や歯などを形成するカルシウムやリン、マグネシウムなどを含みます。カリウムも多く含まれていて、利尿作用や高血圧の予防に役立ちます。

「タカサゴ(グルクン) 生  100g当たりの成分」

エネルギー93kcal、水分76.7g、たんぱく質20.2g、脂質1.5g、食物繊維総量0g、炭水化物0.1g、ナトリウム48mg、カリウム510mg、カルシウム51mg、マグネシウム36mg、リン290mg、鉄0.5mg、亜鉛0.7mg、銅0.04mg、マンガン0.01mg、レチノール7μg、ビタミンD2μg、ビタミンB10.03mg、ビタミンB2 0.07 mg、ナイアシン4.3mg、ビタミンB60.20mg、ビタミンB124.4μg、葉酸3μg、パントテン酸0.46mg、食塩相当量0.1g。

(『日本食品標準成分表2000年版(八訂)』)

【料理】

「グルクンの煮つけ」の作り方を紹介します。身がふっくらして柔らかく、食べやすいですが、小骨が多い魚ですので気を付けてお召し上がりください。

◆材料(2人分)

グルクン・・・・・・・・・・・2尾

みりん・・・・・・・・・・・・大さじ2

砂糖・・・・・・・・・・・・・小さじ1

料理酒・・・・・・・・・・・・大さじ2

醤油・・・・・・・・・・・・・大さじ2

沖縄の海水塩青い海・・・・・・少々

水・・・・・・・・・・・・・・90ml

◆作り方

① 鍋またはフライパンに、調味料を全部入れて混ぜ、加熱する。

②  沸騰したらグルクンを入れ、落し蓋をして中火から弱火で煮る。

③  5分後に落し蓋を取って、そのまま更に3分ほど煮詰める。少し甘辛い味くらいで火を止めます。

高たんぱく質のグルクンを、食卓に取り入れて健康を維持・増進させましょう。

 

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いつも「青い海のま~さんコラム」をご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。
突然のご報告となりますが、当コラムは連載を終了させていただくことになりました。
長い間ご愛読いただきましたこと、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

山城 尚子

<管理栄養士・ソルトコーディネーター・だしソムリエ認定講師>

 第1回「石垣島ピパーツレシピコンテスト」石垣市観光協会長賞、第27回新報音楽コンクール第2位(声楽)。
 沖縄の塩の美味しさと素晴らしさを伝えたいと、積極的に塩を紹介しています。塩は料理のまとめ役で、食材と塩の組み合わせが良いと、塩の量を少なくでき、美味しさがアップします。
 沖縄県民の健康を願い、美味しくキレイに痩せるダイエット料理や料理の基本となるだしを使った風味豊かな料理を提案しています。栄養と音楽と美容の三本柱で活動していきます。沖縄の心を料理で表現したいと心がけています。

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